子どもたちの健康や地球環境のため、農薬も化学肥料も使わない有機食材を使った学校給食を普及させる試みが各地で動き出した。しかし、農業の有機化が遅れている日本では、食材の安定調達が普及の大きな壁となっている。そうしたなか、米や野菜をほぼ100%有機または無農薬にすることに成功した学校が福岡県にある。同校を訪ねた。 味もボリュームも満足感「とってもおいしい」。筆者の質問に簡潔に答えながら、この日のメインメニューの「高野豆腐のはさみ揚げ」を口いっぱいに頬張っていたのは、小学3年生の五反田琉清君。すでに、無農薬の白米を炊いた「しらすと梅の混ぜごはん」はきれいに平らげ、有機レタスや有機ラディッシュを使った付け合わせのサラダも、なくなっていた。 この日のメニューはほかに、無添加味噌を使った「めかぶとお麩のみそ汁」、有機ほうれん草や有機にんじんなどで作った「ほうれん草の和えもの」、「バナナ」、アルコールの