微生物の力を生かして農作物の生産量を向上させる―。土壌改良を促す微生物グループのバイオ農業資材を販売する太陽油化(板橋区)の石田太平社長(48)は、ロシアによるウクライナ侵攻で肥料価格が高騰する中、国内生産できる点を強調し「今の肥料危機に力を発揮できる製品」と力を込める。 同社の製品「東京8」は1400種類以上の多様な微生物の集合体で、液体になっている。希釈して畑などに散布すると、微生物が土の中で活動して、空気や水が通りやすい軟らかな土壌になるほか、土中の栄養素を植物が吸収しやすい状態にする。さらに植物にとって有害な菌を抑制するなど土の中の環境を植物にとって良い状態にコントロールしてくれる。このため、農作物が健康に育ち、収穫量の向上につながる。既に国内をはじめ、アフリカや東南アジアの国で使用しない場合と比べて1.1~2倍程の生産量の向上が確認されているという。