長尾真先生(京都大学元総長)ご逝去の報に接し、情報学環・学際情報学府構成員一同大きな悲しみにとらわれております。 先生には、情報学環・学際情報学府の創立記念シンポジウムでご講演いただきました。学際的な組織のためややもすれば雑多と批判されがちであった私たちに対して、熱帯雨林を引き合いに出し、その多様性こそが重要であり、新たな生命を産み、育む源なのだとのご助言をいただきました。その天啓のようなお言葉によって、どれだけ私たちが勇気づけられ、進むべき道が明るく照らされたことか、言い尽くすことはできません。 さらに先生は、「熱帯雨林の木は高く上に成長し、やがてそれらの樹冠に美しい大輪の花を咲かせるのだ」ともおっしゃってくださいました。それから20余年、情報学環・学際情報学府は多くの個性的で有能な人材を世に送りだしてきたと自負しておりますが、それが実現できたのも長尾先生のご示唆のおかげです。 長尾先生