ブックマーク / resou.osaka-u.ac.jp (12)

  • 青色半導体レーザーを用いた害虫の撃墜

    大阪大学レーザー科学研究所の藤寛特任教授、山和久教授らの研究グループは、害虫をレーザー光で駆除する際の急所を世界で初めて発見しました。使用した害虫は薬剤抵抗性を持ち農作物に甚大な被害をもたらすハスモンヨトウ(蛾の一種)とよばれ、急所が胸部や顔部であることを突き止めました。 これまでの害虫駆除は化学薬剤の使用が主流でしたが、近年、害虫が薬剤抵抗性を持つようになり農薬が効かなくなってきました。今回のレーザー光の手法を使えば、これらの害虫の駆除が可能です。農業では世界の農作物生産額165兆円のうち26兆円の農作物が害虫・害獣被害により失われています(2017年)。この農作物被害を防いで、今後の世界的人口増加に伴う糧不足も解決します。 今回、当研究グループは、ハスモンヨトウの各部位に青色半導体レーザーからパルス光を照射する実験を通じて急所が胸部や顔部であることを見出しました。また、飛んでいるハ

    青色半導体レーザーを用いた害虫の撃墜
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    agrisearch 2023/01/20
    「使用した害虫は薬剤抵抗性を持ち農作物に甚大な被害をもたらすハスモンヨトウ(蛾の一種)とよばれ、急所が胸部や顔部であることを突き止めました」
  • 太陽光と“海水”と空気から常温・常圧下でアンモニアを合成!

    ・アンモニアは再生可能エネルギーのエネルギーキャリアとして有望視されているが、多量の水素ガスを原料とする高温・高圧プロセスで合成されており、常温・常圧下、安価な原料からアンモニアを合成する光触媒技術が期待されていた。 ・研究開発において、常温・常圧下、太陽光エネルギーを用いて、光触媒としては最高レベルのアンモニア合成性能を示す光触媒技術の開発に成功した。 ・ビスマスオキシ塩化物半導体を“海水”に懸濁させて太陽光を照射する方法により、水を電子源として効率よく窒素ガスからアンモニアを合成する光触媒技術を開発した。 ・海水を原料としてアンモニアを合成する小型アンモニア製造デバイスの実現が期待できる。

    太陽光と“海水”と空気から常温・常圧下でアンモニアを合成!
  • 蛍光タンパク質の蛍光強度を維持したまま組織・器官を透明化できる動植物共通の透明化法開発に成功

    植物と動物の区別なく、組織や器官を透明化できる方法を開発しました。この手法を用いて、従来法より蛍光タンパク質の蛍光強度を維持したままで透明化することに成功しました。組織や器官深部の構造を維持したまま細胞を観察することができるため、器官形成や組織の成り立ちのメカニズム研究の加速、農作物の品種改良や脳の診断法開発への貢献が期待されます。 厚みのある組織や器官の深部を観察するためには、内部での光の反射・散乱・吸収を防ぎ、光の直進性を維持することが大切です。生物の組織・器官はさまざまな物質を含むため、そのままの状態で内部構造を知ることは困難です。そこで、組織や器官を光が通過できるように透明化する方法が開発されてきました。ところが、植物と動物では組織や器官に含まれる物質が異なるため、手法も別々でした。 大阪大学大学院理学研究科の坂勇貴助教、東京大学大学院新領域創成科学研究科の松永幸大教授ら、植物や

    蛍光タンパク質の蛍光強度を維持したまま組織・器官を透明化できる動植物共通の透明化法開発に成功
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    agrisearch 2022/01/18
    「動植物共通の組織・器官透明化法iTOMEI (improved Transparent Organ Method for Imaging)」
  • 体内時計を用いて季節に応答する脳神経細胞を発見

    多くの生物は季節の移り変わりを一日の日が出ている長さ(日長)から読み取っており、研究では、昆虫の脳において季節に伴う日長の変化に応答する神経細胞を発見した。1細胞レベルでの解析により、産卵を促進する脳間部の神経細胞の活動は、日の長さによって劇的に変化し、その応答には体内時計(概日時計)遺伝子が必要であることがわかった。体内時計を用いた季節応答は、多くの動物では生殖機能や温度耐性、栄養蓄積などの調節に重要である。昆虫から哺乳類までその仕組みは基的に似ていると考えられており、当研究で用いた体内時計の遺伝子操作と1細胞解析技術を組み合わせた手法により、動物種全般における季節応答の仕組みの理解につながることが期待される。 大阪大学大学院理学研究科生物科学専攻の長谷部政治助教と志賀向子教授は、昆虫において、私たちヒトの視床下部に相当する脳間部の細胞が、概日時計遺伝子の働きにより神経活動を調節する

    体内時計を用いて季節に応答する脳神経細胞を発見
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    agrisearch 2021/02/25
    ホソヘリカメムシ
  • 植物の甘味成分グリチルリチンの酵母生産に成功

    ・漢方薬原料「甘草」に含まれる天然の甘味成分であり抗ウイルス活性もあるグリチルリチンや、大豆に含まれるソヤサポニンなど、機能性成分として知られるトリテルペン配糖体(サポニン)合成の鍵となる配糖化酵素を発見し、酵素遺伝子を導入した酵母でグリチルリチンの生成に成功。 ・さまざまな植物低分子化合物の配糖体化は、UDP糖依存型配糖体化酵素(UGT)と呼ばれる一群の酵素が触媒するというこれまでの定説をくつがえし、植物細胞壁多糖であるセルロースを合成する酵素に類似する酵素がサポニン生合成に関わることを初めて明らかにした。 ・貴重な植物資源を枯渇させずに、酵母や植物組織培養による持続的な有用サポニンの工業生産に期待。「すべての人に健康と福祉を」、「陸の豊かさも守ろう」でSDGsにも貢献。 大阪大学大学院工学研究科の村中俊哉教授(理化学研究所客員主管研究員兼任)、關光准教授(理化学研究所客員研究員兼任)

    植物の甘味成分グリチルリチンの酵母生産に成功
  • 植物の気孔と道管の数を調節するペプチド分子を発見!

    ・一つのペプチド性細胞間シグナル分子CLE9/10が、植物の水の通り道である道管と気孔の数を、別の受容体を介して調節していることを発見 大阪大学大学院理学研究科のチェンピンピン助教、柿辰男教授らの研究グループは、清華大学(中国)のチャイジジエ教授らの研究グループ、熊大学の澤進一郎教授らのグループとの共同研究により、モデル植物シロイヌナズナを用いてペプチド性細胞間シグナル分子CLE9/10(以降、CLE9/10)の機能を解明しました。 植物の道管と気孔は共に水の通り道です。今回、CLE9/10が受容体HSL1・共受容体SERK複合体に結合して気孔数を制御すると共に、受容体BAMに結合して道管数を調節していることを明らかにしました (図1) 。CLE9/10は別々の受容体を介してこれらの数を制御することにより、最適な水輸送機能を持つ植物の形を作っていると考えられます。

    植物の気孔と道管の数を調節するペプチド分子を発見!
  • 世界初!ロタウイルスの人工合成に成功

    ・ロタウイルスの人工合成に世界で初めて成功 ・これまでロタウイルスの人工合成は不可能であったが、ウイルス合成を促進する因子として、細胞融合性タンパク質「FAST」 および「RNAキャッピング酵素」 を利用することで成功 ・ロタウイルスの人工合成技術を用いることでウイルス遺伝子への任意の変異導入が可能となり、病原性や抗原性を制御した新規ワクチン開発が可能に 大阪大学微生物病研究所の金井祐太特任講師(常勤)、小林剛准教授らの研究グループは、藤田保健衛生大学との共同研究により、ロタウイルスの人工合成に世界で初めて成功しました (図1) 。この技術により、ロタウイルスの遺伝子を任意に改変することが可能となり、ウイルスの増殖機構の解明や新規ロタウイルスワクチンの開発研究が飛躍的に進むと期待されます。 研究成果は、米国科学誌「Proceedings of the National Academy o

    世界初!ロタウイルスの人工合成に成功
  • タンパク質合成反応を解析する大規模全成分計算機シミュレーターを開発

    ・その複雑性ゆえ困難であったタンパク質合成反応 の大規模全成分計算機シミュレーター を世界で初めて 開発。241分子種が示す濃度変化の観測に成功し、実験結果と整合性のあるシミュレーション結果を生成した。 ・研究グループは、大規模データの中から、擬定常状態 (quasi-stationary state:QSS)に着目する解析手法 を開発。QSS成分が構成するネットワークが時間経過に伴い離合集散を繰り返す、タンパク質合成反応の新しい特徴を解明した。 ・開発したシミュレーターとデータ解析手法は、細胞内反応の大規模時系列データの解析や再構成型無細胞翻 訳系 を用いた有用タンパク質生産量の向上など、応用面でもその活用が期待される。 大阪大学大学院工学研究科の松浦友亮准教授と理化学研究所生命システム研究センターの清水義宏ユニットリーダーらの研究グループは、その複雑性ゆえ困難であった最少成分からなるタ

    タンパク質合成反応を解析する大規模全成分計算機シミュレーターを開発
  • ヒトと植物細胞の部分的な細胞融合に成功

    ・ヒトと植物細胞の部分的な細胞融合に成功し、植物の染色体 がヒト細胞環境下で維持されることを解明 ・植物と動物は、約16億年前に共通祖先から分岐したが、機能がどの程度保存されているのかは不明だった ・融合細胞は、進化を通して保存されている生命の基原理の解明に貢献するだけでなく、異種染色体が細胞中でどのように安定に維持されるのかを解明することで、雑種形成による有用生物の育種への貢献に期待 大阪大学大学院工学研究科の和田直樹特任助教(研究当時は鳥取大学大学院医学系研究科所属)は、鳥取大学染色体工学研究センターの押村光雄教授の指導を受け、大阪大学大学院薬学研究科の福井希一招へい教授(大阪大学名誉教授、鳥取大学染色体工学研究センター特任教授兼任、研究当時は大阪大学大学院工学研究科所属)らとともに、ヒトと植物の部分的な細胞融合に世界で初めて成功しました。また、このヒト細胞と同等のバックグランドを持

    ヒトと植物細胞の部分的な細胞融合に成功
    agrisearch
    agrisearch 2016/10/26
    「生物は染色体を維持する仕組みや遺伝子を発現する仕組みを保存していることが明らかになりました」
  • 子宮頸がん予防ワクチンの接種勧奨一時中止の継続に伴うHPV感染の生まれ年度による格差

    ・子宮頸がん予防ワクチンの接種勧奨の一時中止に伴う影響を、各年度でのワクチン接種率をもとに算出し、HPV感染リスクが生まれ年度によって大きく異なる可能性を明らかにした。 ・日では2010年度から公費助成、2013年4月から定期接種が始まったが、副反応とされる多様な症状の出現の影響でワクチン接種の勧奨が一時中止された状態が続いており、生まれ年度によってワクチン接種率に大きな差が生じていることが問題視されている。 ・今後、ワクチン接種の勧奨再開をできるだけ早期に行うこと、および、再開の際に接種勧奨中止期間に接種対象年齢だった女性にも接種対象を拡げることで、感染リスクを抑えられる可能性がある。 大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学講座(産科学婦人科学)の田中佑典医員と上田豊助教らの研究グループは、1993年度から2008年度生まれの日女性の20歳時のHPV16・18型 感染リスクを生まれ

    子宮頸がん予防ワクチンの接種勧奨一時中止の継続に伴うHPV感染の生まれ年度による格差
  • 誕生日前後の死亡リスクの増加傾向を明らかに

    ・1974年から2014年にかけての日で、自殺や事故を原因として死亡した全ての人々を対象とした統計分析を行った結果、誕生日には他の日より自殺や事故によって死亡する人数が多いことが判明 ・海外では誕生日における死亡者数の増加傾向が確認されているが、日で同様の傾向の存在は不明だった ・今後の自殺予防対策に重要な示唆を与える研究成果 自殺は現代日を特徴づける深刻な社会的問題であり、その予防は喫緊の課題です (図1) 。大阪大学大学院国際公共政策研究科 松林哲也准教授とアメリカ・シラキュース大学リサーチアシスタントプロフェッサー上田路子は、死亡者の誕生日と死亡日の関係に注目し、1974年から2014年にかけての人口動態調査データを分析しました。この調査データには当該期間中に自殺や事故を原因として死亡した全ての人々が含まれます。統計分析の結果、誕生日に自殺や事故で死亡する人数は他の日に死亡する

    誕生日前後の死亡リスクの増加傾向を明らかに
    agrisearch
    agrisearch 2016/06/15
    2016/6/1 「誕生日ブルー」(birthday blues) 仮説。
  • 世界初!マウス実験モデルを確立 金属アレルギー発症原因の解明に光

    ・金属アレルギーは、身近な疾患である一方、その疾患発症メカニズムの解明が遅れていた ・これまで原因と考えられてきた金属イオンではなく、生体内外で自然発生する金属ナノ粒子が引き金となり発症し得ることを解明し、金属アレルギーのマウス実験モデルの確立に成功 ・モデルを用いた、金属アレルギーの発症メカニズムの解明や、予防・治療法の開発のみならず、安全な金属ナノ粒子の開発にも貢献し得る成果 大阪大学大学院薬学研究科の平井敏郎博士後期課程3年生(研究当時 )、東阪和馬助教、吉岡靖雄准教授(研究当時 )、堤康央教授らの研究グループは、金属アレルギー発症において、これまで原因と考えられてきた金属イオンではなく、この金属イオンが生体内外で凝集し、金属ナノ粒子とよく似た形状となり、これら粒子に曝露することが引き金となり発症し得ることを明らかとするとともに、金属アレルギーのマウス実験モデルの確立に初めて成功し

    世界初!マウス実験モデルを確立 金属アレルギー発症原因の解明に光
    agrisearch
    agrisearch 2016/06/14
    「これまで原因と考えられてきた金属イオンではなく、生体内外で自然発生する金属ナノ粒子が引き金となり発症し得ることを解明」
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