金沢工業大学、国際高等専門学校、東プレは2020年12月14日、石川県白山市にある養鯉場でナノ水力発電の実証実験を開始したと発表した。養鯉(こい)場に養殖目的に給水されるパイプラインを活用した小水力発電だ。 産業機器メーカーの東プレは、新規事業として農業用水や工業用水などが保有する余剰圧力(未利用エネルギー)を活用したナノ水力発電システムの開発に取り組んでいる。今回新たに開発したナノ水力発電システムは、同社が強みとする塑性加工と流量制御、インバーター制御技術、金沢工業大学の流体工学を応用。従来の小水力発電装置より小型のため、中山間部の用水路など、従来、設置の難しかった場所にも導入しやすいのが特徴だという。 システムは養殖用のパイプラインから取水し、装置中央にある直径100mmのデュアルタービンを回転させ発電機で発電する。発電量は、昨年度の検証では一般家庭2世帯分に相当する1kW超を確認でき