オイシイファーム(Oishii Farm)の共同創業者兼CEO・古賀大貴氏は、「植物工場は日本が勝つべくして勝てる領域」と断言する。 撮影:湯田陽子 日本のイチゴが、ニューヨークで旋風を巻き起こしている。 アメリカを代表するフレンチ界の巨匠、ダニエル・ブリュー氏のミシュラン二つ星レストラン「ダニエル」をはじめ、味に惚れた有名レストランのパティシエから注文が殺到。ソースや飾りといった素材の一部ではなく、デザートの“主役”として、加工せずそのまま提供している店がほとんどだという。 レストランだけではない。高級スーパー・ホールフーズをはじめとする100店舗以上のスーパーでも販売。店頭に並ぶそばから飛ぶように売れている。 食通をうならせるこのイチゴ、生産しているのは日本人CEO率いるオイシイファーム(Oishii Farm)だ。 2016年にアメリカで創業した同社は、畑やビニールハウスではなく屋内
白子町の本社工場で冷蔵庫や自動販売機、エアコンなどの冷凍機器に使われる主要部品を製造、販売する。主力の冷媒用ドライヤーは国内製シェアトップといい、大正生まれの現役社長、山田栄作さん(101)らが開発をけん引してきた。 冷媒用ドライヤーは、冷蔵庫などの冷凍回路内部の水分を除去するために用いられる部品。冷蔵庫が一般に普及しつつあった1954年に開発し、大手家電メーカーへの納入を始めた。 開発は海外製の冷蔵庫を分解して部品をまねる“ゼロ”からのスタート。工場長を早稲田大に送り、専門的に研究させるなどして製造した。 製品の原材料である銅管や銅板をスピニングマシンなどの特殊な機器で加工し、取引先の細かな要望に対応。部品を接続するろう付け加工は、熟練の技術者が手掛ける。故障の原因になる製品内の水分の量を1%以下に抑える真空高温乾燥機などの設備も有し、取引先から信頼される高品質を実現している。 「冷凍回
猫も杓子もEVシフトというブームも終わり、ようやく地に足がついたEVの着実な進歩が認められる時代になった感がある。なんでもかんでも「破壊的イノベーション」という流行り言葉になぞらえて、やれ急激なEVシフトだの、内燃機関の終わりだのと言っていたことがどうも現実的ではないということが、世の中の標準認識になりつつある。 別にEVシフトはこれで終わるわけではなく、おそらくは2035年に向けて、シェアで最大30%程度まではゆっくり地道に進んでいく。EVを快適に使うには自宅に普通充電器があることが必須。もしくは勤務先かどこか、常用するパーキングに長時間占有できる普通充電器があることが条件になる。 これは今のバッテリーと急速充電器では、80%までしか充電できないからだ。100%まで充電するには普通充電器で時間をかけてゆっくり入れるしかないし、となれば、その充電器は他に誰とも共有しない占有可能な充電器でな
ヘリコプターにもハイブリッド化の波が。 過去には472㎞/hという速度記録を出したことも ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスは2024年4月25日、技術実証用ヘリコプター「レーサー」が初飛行に成功したと発表しました。 初飛行は30分ほどで、その間、機体の挙動などが確認されたとのこと。エアバスでは今後2年かけて飛行限界を徐々に広げ、その高速飛行能力を実証していくそうです。 拡大画像 初飛行に成功したエアバス・ヘリコプターズの技術実証機「レーサー」(画像:エアバス)。 「レーサー」は、機体上部に備えた離着陸用のメインローターのほかに、推進用のプロペラを胴体左右に1基ずつ計2基装備するのが特徴です。こうすることで既存のヘリコプターが最高速度260km/h程度なのに比べ、「レーサー」は400km/h以上の巡航速度を発揮することが可能になるといいます。 加えて、巡航時には、搭載する2つのエンジンの
塩分を含む水を新鮮な飲料水に変える、太陽光発電駆動の新しい淡水化システムが開発された。これは従来の手法よりも20%以上安価で、世界中の農村部で導入可能だという。この研究は英キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)と米マサチューセッツ工科大学(MIT)らが共同で行ったもので、2024年3月26日付で『Nature Water』に掲載された。 世界の人口のおよそ4分の1は「極めて高い」レベルの水ストレス下にあり、水不足に陥る可能性が非常に高いという。水ストレスとは、淡水需給がひっ迫して日常生活に不便が生じている状態のことだ。 世界の農村人口のうち16億人は水不足に直面しており、その多くが地下水に依存している。しかし、世界の地下水のうち56%は塩分を含んでおり、飲用には適していない。この問題は特にインドで顕著で、国土の60%で塩水が存在するため、飲用に適さない水を抱えている。 しかし、従来の脱塩技
30畳対応の大風量なのに静か、シャープ初の「サーキュレーター」が採用する“ネイチャーテクノロジー”とは?:知らないと損!?業界最前線(1/4 ページ) シャープが、同社初となるサーキュレーター「プラズマクラスターサーキュレーター<PK-18S01>」を4月18日に発売した。最大30畳に対応する大風量と、最大で49dB(騒音レベルは“静かな事務所”)、8畳向きの風量(風量4)なら34dB以下の静音性を兼ね備えている。 この大風量ながら静音性も実現したのが“フクロウの翼”形状を応用した新開発のファン「ネイチャーウイング」だ。シャープでは、このサーキュレーターの開発に3年以上をかけたという。 さらに、工具不要で分解清掃できる構造、生乾き臭を消臭できる「プラズマクラスターNEXT」を搭載。新登場のサーキュレーターについて、開発を担当したシャープの馬場木綿子さんに話を聞いた。 関連記事 ネットでバズ
日本ガイシと三菱重工業は4月18日、水素・アンモニアサプライチェーンの導入と大量輸送の本格化を見据え、アンモニア分解ガスからの膜分離水素精製システムの共同開発を実施することを発表した。 日本ガイシ・NGKグループは、カーボンニュートラル実現に寄与するため、4つの戦略からなる「カーボンニュートラル戦略ロードマップ」を策定し、水素・CCU/CCS(CO2の回収・利用・貯蔵)関連技術や製品の開発・提供を推進しているとのこと。同社独自のセラミック技術をコアに、従来は困難とされるものを実現し、社会に実装されるところまで手掛けていくことにより、持続可能な社会の実現への貢献を目指しているという。 一方で三菱重工グループは、2040年のカーボンニュートラル達成に向け、エネルギー供給側で脱炭素化を目指す「エナジートランジション」に戦略的に取り組んでいるといい、現在開発中のアンモニア分解システムに加え、アンモ
(台北中央社)農業部(農業省)農糧署は17日、電磁波による食品鮮度維持技術を用いて加工した高級パイナップル「金鑽」を日本に輸出する計画を発表した。技術は中興大学(中部・台中市)の研究チームが開発したもので、カットおよび冷凍した状態で輸出する。食品加工業者によれば今年下半期にも輸出される見込みで、欧米への輸出も狙っている。 同部が金鑽パイナップルのPR記者会見で発表した。同部は中国が2021年3月に台湾からのパイナップルの輸入を禁止して以降、日本などの海外市場の開拓を進めている。今年のパイナップルの輸出量は2万トンに達すると見込んでいる。同部の統計によると昨年は約1万7千トンだった。同署はこれまでも、流通の全工程で冷蔵保存を徹底するよう業者を指導するなど、鮮度維持に力を入れてきた。 同大の謝昌衛特別教授は開発した技術について、日本にも関連する技術があるとした上で、比較すると解凍後に組織がより
會澤高圧コンクリート(苫小牧市)とマサチューセッツ工科大学(MIT)は、MITが研究開発を進める電子伝導性炭素セメント材料「ec3」(蓄電コンクリート)の実用化に向け、共同研究コンソーシアムを設立することで合意したと発表した。 會澤高圧コンクリート(苫小牧市)とマサチューセッツ工科大学(MIT)は2024年4月11日、MITが研究開発を進める電子伝導性炭素セメント材料「ec3」(蓄電コンクリート)の実用化に向け、共同研究コンソーシアムを設立することで合意したと発表した。 ec3とは、MIT土木環境工学部のフランツ・ヨーゼフ・ウルム教授と、アドミール・マシック准教授らの研究チームが開発を進めるセメント系素材。カーボンブラックと呼ばれる炭素の微粒子をコンクリートに添加することで、コンクリート系素材に自己加熱性や電気を貯める蓄電性を持たせることができる。 通常コンクリートに配合される水には、水和
車の最新技術 更新日:2024.04.12 / 掲載日:2024.04.12 トヨタ専用ニュルブルクリンクコース【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】 文⚫︎池田直渡 写真●トヨタ、池田直渡 3月25日、トヨタは豊田市と岡崎市にまたがる山間部に、かねてより建設を進めていた「Toyota Technical Center Shimoyama」の全面運用を開始した。 取材に行った筆者が圧倒されたのは車両開発棟と来客棟を備えた西エリアの建物。その規模感は羽田空港並み。建物の反対側の端まで歩いて行かれる気がしないサイズ。そして、これは下山のごく一部でしかない。 来客棟の内観。サプライヤーなどトヨタ社外の人員も施設を訪れ、協力して車両を開発していく 全体図を見て貰えばわかる通り、この他に中央エリアと東エリアが一体となってテクニカルセンターを構成している。ポイントは中央エリアの「カントリー路」というのど
国内初の浮体式で設置するペロブスカイト太陽電池の実証実験がスタート。積水化学ら3社が、東京都内のプールを利用して実証を行っている。 積水化学工業、エム・エム ブリッジ、恒栄電設は2024年4月3日から、東京都北区でフィルム型ペロブスカイト太陽電池をプール上に設置するための共同実証実験を開始した。 ペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ柔軟に製造可能という特徴を持ち、ビルの壁面や耐荷重の小さい屋根、あるいは車体などの曲面といった、さまざまな場所に設置できる次世代太陽電池として注目を集めている。 今回の実証では、東京北区の閉校となった学校プールに、浮体式の架台を利用してペロブスカイト太陽電池を設置した。従来の水上設置の浮体式太陽光発電システムでは、太陽電池および架台の重量を支持する浮体構成や施工性等に課題があったという。この解決を目的に、今回の実証ではペロブスカイト太陽電池の軽量性を生かした浮体構
【ワシントン=坂本一之】米国防総省は8日、米英豪国防相による共同声明を発表し、3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の第2の柱である先端技術開発で、「日本との協力を検討している」と表明した。日米両首脳は10日、米ワシントンで会談を開き、AUKUSにおける協力を打ち出す方針。 カービー米大統領補佐官は8日、日米同盟が「平和と繁栄のための力」であることが首脳会談で示されると説明した。 共同声明は、AUKUSでの先端技術協力に関し「同志国の参加は先進的な軍事能力の強化につながる」と指摘。日本との協力を検討する理由に関し、「日本の強みを認識している」と述べ、米英豪それぞれと日本が「緊密な二国間の防衛協力関係」にあることを挙げた。 具体的な技術分野は言及していないが、人工知能(AI)や対潜水艦戦能力、サイバー、極超音速兵器などが想定されている。 米英豪は、新たな国との協力の検討基準について
アメリカのドレクセル大学の研究チームが、コンクリートに相変化材料「PCM(phase change material)」を導入することによって、温度が氷点下に近づくとコンクリート自体を自発的に暖めて、表面上の雪や氷を溶かすことのできるコンクリートスラブを製作することに成功した。PCMとして凝固温度約5.6℃の液体パラフィンをコンクリートに混合し、液体から固体になる際に発生する凝固熱を利用する。大学キャンパスに設置した実環境試験によって、気温が氷点下になってもコンクリートの表面温度を5.5~12.8℃に最大10時間維持できることを確認した。冬季に寒冷な気候に曝され、除雪や融雪塩散布が欠かせない北西部の歩道やハイウェーに活用できると期待している。研究成果が、2024年3月18日にアメリカ土木学会の『Journal of Materials in Civil Engineering』誌に公開され
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