障がい者に網膜投影 VR機能も カメラ市場の縮小傾向が続く中、メーカー各社が製品の付加価値向上に力を注いでいる。スマートフォンでは撮影しにくい画角への対応や、視覚障がいがある人でも使いやすい仕組みの開発、仮想現実(VR)映像制作機能の展開など、取り組みは多彩だ。カメラ映像機器工業会(CIPA)によると、2024年のカメラの出荷台数は14年比約6分の1になる見通し。新たな顧客体験の提供などで販売単価を上げられるかが問われる。(阿部未沙子) CIPAは24年のデジタルカメラ総出荷台数を前年比4%減の741万台と見込む。レンズ交換式カメラは同1・8%減の589万台と微減にとどまるものの、レンズ一体型カメラは同11・6%減の152万台と予測した。 カメラメーカー各社は需要喚起に向け、新たな顧客体験の創出や提案に取り組む。富士フイルムはインスタントカメラ「インスタックス(チェキ)」シリーズの新製品「