新潟県柏崎市内の漁協と研究所が養殖した高水温に強いおいしい魚ヒゲソリダイ約500匹が、13、14の両日、市内のスーパーで販売される。両者は3年前、国内で初めてこの魚の採卵から成魚飼育までの完全養殖に成功。出荷は昨年に続き2年連続となる。市は広くPRして特産品に育て、地域経済の活性化に一役買ってもらいたい考えだ。(本田賢一) 国内初の稚魚生産 ヒゲソリダイはイサキ科の魚で、国内では本州、四国、九州沿岸など比較的温かい海に生息する。白身で甘みがあり、刺し身や煮魚、焼き魚、ムニエルなどいろいろな調理方法がある。 完全養殖に成功したのは新潟漁協柏崎支部と海洋生物環境研究所。ヒゲソリダイはおいしいと評判だが、捕れる数が少なく、流通量が限られている。そんな魚を市場に安定供給できれば、特産品として地域の漁業と経済の活性化に役立つと考えた漁協や市が、市内に養殖の実証試験場を持つ同研究所に相談したのが始まり