もはや風前の灯 消費者金融業界が、壊滅的危機に直面している。業界最大手の武富士は会社更生法の適用を申請した。アイフルも私的整理の一種である事業再生ADRの手続きを実施中である。アコム、プロミスなどの業界大手企業も事業を大幅に縮小するなど、必死のリストラを進めている。2010年度上期に大幅な赤字を計上したアコムは、希望退職の募集などによりコスト削減を急いでいる。同じく上期決算が赤字となったプロミスも、有人店舗の全廃や子会社である三洋信販との合併などの構造改革を進めている。 消費者金融業だけでなく、事業者金融業を含めた貸金業全体が、今や壊滅寸前の状況にある。金融庁の統計によると、2004年3月時点で約2万4000社あった貸金業者数は、2010年10月には2740社に激減した。この何年かの間に貸金業者数は、ほぼ10分の1に減ってしまった。 2006年度末に20.3兆円あった貸金業の消費者向け貸付