パキスタンの核弾頭搭載可能な空中発射型「ラード」巡航ミサイル(2008年3月の軍事パレードで) REUTERS/Mian Khursheed/Files (PAKISTAN) <軍拡競争を続けるインドとパキスタン。隣国同士の局地戦でも影響は地球全体に及ぶのが広島や長崎の原爆とは違うところだ> インドとパキスタンが核戦争を始めれば、直接的な影響による死者は最大で1億2500万人に上ると、サイエンス・アドバンシズ誌に掲載された新論文は結論づけた。第二次大戦では軍事行動の直接的な影響による死者数は5000万人と推定されており、この2.5倍に当たる死者が出ることになる。 ラトガーズ大学の研究チームは、核保有国同士で対立するインドとパキスタンが核戦争を始めた場合の直接的な被害を推計した。核爆発ですぐに命を落とす人は1億万人超と推定されるのに加え、世界的に植物の生育が20〜35%、海洋の生産性が5〜1