「エフェメラ:印刷物と表現」(慶應義塾ミュージアム・コモンズ)レポート。過ぎゆく印刷物をどうとらえていくのか慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)にて、「エフェメラ」に焦点を当てた展覧会「エフェメラ:印刷物と表現」が5月10日まで開催中だ。 文・撮影=三澤麦(ウェブ版「美術手帖」編集部) 展示風景より 慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)にて、「エフェメラ」に焦点を当てた展覧会「エフェメラ:印刷物と表現」が5月10日まで開催中だ。 本展は、配布のために一時的につくられた印刷物、いわば保存を目的とされていないメディアとしての「エフェメラ」に着目するもの。学芸員の長谷川紫穂によると、エフェメラが研究対象として注目され始めたのはここ20年ほどのことであり、時代の空気感を伝えるアイテムとしても価値が高まっているという。そのようなエフェメラから当時の潮流を垣間見るとともに、デジタル時代