【島原の乱の宮本武蔵】の記事が終わっていませんが、軍忠状・手負注文類で新たに石による負傷者を見つけましたので【戦国負傷統計を見直す】の補足として紹介しておきます。今回の二つはよくある「石疵」「礫疵」等ではなく、あまり多く使われない「当石」であったので見逃していた類です。ギリシャ文字のナンバリングは【戦国負傷統計を見直す3】からの続きとなります。 永録2年五徳小屋当石衆 ε『佐田隆居手負注文』(※1) 石礫傷計:8人 分類:攻城戦(五徳小屋) 「当石衆」という本文からわかるようにこの手負注文は全てが石による負傷をした者のリストとなります。五徳小屋の「小屋」も現代人のイメージするような小屋ではなく以下のような城郭と関連した施設と考えられます。 ■『山武町史 通史編』(※2) ・中世末期、地方一帯が戦国の動乱に巻き込まれると、村々の土豪層は屋敷の周囲に土塁・空堀をめぐらし、付近の台地上に要害城を