日本酒の主な原料は「米」「米こうじ」「水」の3つですが、この中で一番多く使われているのは「水」。日本酒は、その約8割が水でできているのです。 日本酒造りでは、お酒の原料として使われる以外にも洗米や割水等、幅広い用途にたくさんの水が使われ、必要な水の総量は米の総重量のなんと約50倍にも上ります。水は、美味しい日本酒造りに欠かせない存在なのですね。 これほど多く使われるわけですから、水の性質が日本酒の風味に与える影響は小さくありません。今回は、水と日本酒の関係について学んでみましょう。 軟水・中硬水・硬水の違い水の性質を表す指標の一つに「硬度」があります。硬度は、水に含まれるミネラル成分のうち、カルシウムとマグネシウムの合計含有量を示す指標です。このミネラル含有量が比較的少ない水を「軟水」、中程度の水を「中硬水」、多い水を「硬水」と呼びます。ミネラルウォーターのラベルでも、「軟水」や「硬水」と