職場でのパワハラやセクハラの規制策について日本の国際潮流からの周回遅れが鮮明になっている。今年創立百周年になる国際労働機関(ILO)は十日からスイス・ジュネーブで開く総会で、職場でのハラスメント全般を禁止する条約を採択する。だが、日本が五月末に成立させた女性活躍・ハラスメント規制法は条約案とのかい離が大きく、日本の条約批准は現時点では困難との見方が多い。 (岸本拓也) 条約案は昨年から加盟百八十七カ国が議論を本格化させており、交渉筋によると今総会で最終日の二十一日に出席者の三分の二以上の賛成を得て条約が採択される見込みという。