Why it is not the crisis of capitalism Posted by Branko Milanovic – Friday, October 11, 2019 最近、「資本主義の危機」に関する記事や書籍が雪崩のごとく出版され、資本主義の終焉や崩壊を予言している。〔私のような〕1990年代を知る人は、あの当時との奇妙な類似を見い出す。当時のヘーゲル主義者らは、「ついに歴史の終わりが来た」と文献で論じたものだった。90年代の「歴史の終わり」論は、間違いだったことが後に証明された。今回の資本主義の終焉・崩壊論はどうか。私見では「事実誤認」に当たる。これらは、資本主義の問題を誤診しているのである。 資本主義は「危機」など迎えてはおらず、実態は正反対なのだ。資本主義は、かつてないほど強大化している。地理的な広がりでもそうだが、全く新しく市場が創造されたことや、分野の拡大(こ