岸本佐知子(きしもと・さちこ)翻訳家 上智大学文学部英文学科卒。洋酒メーカー宣伝部勤務を経て翻訳家に。主な訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、ショーン・タン『セミ』、ジョージ・ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』など多数。編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』『楽しい夜』など。著書『ねにもつタイプ』で第23回講談社エッセイ賞を受賞。 Twitter 岸本さんの妄想力の素 ――連載「ネにもつタイプ」が18年目に突入とのことで、振り返ってみていかがですか? 自分でも驚きました。10年くらいはやっている気はしていたんですけど、まさかそんなに長いことやっているとは……。17年間、月末が来るたびに夏休みの宿題が終わらない子供の気分でしたね(笑)。 ――これだけの長期連載で、しかも読むたびに「岸本さんの頭の