愛知県警守山署は20日、イノシシの目撃情報があった河川敷で警戒していた地域課の男性巡査部長(36)が、イノシシに向けて拳銃を構えたと発表した。発砲はしなかった。巡査部長が「拳銃を撃つぞ」と大声を出したところ、イノシシは草むらに逃げていったという。 同署によると、20日午後2時40分ごろ、名古屋市守…
味覚センサーでコーヒーの苦みを研究したUCC上島珈琲の藤本浩史さん=神戸市中央区のUCCイノベーションセンターで2021年6月2日午前11時46分、宮本翔平撮影 UCC上島珈琲(神戸市)が九州大学などとの共同研究でコーヒーの苦み物質を新たに特定した。長い歴史があるコーヒーだが、1500種以上といわれる成分は未解明の部分が多いという。味わいの特徴となる苦みを生み出すものは何か。同社の研究開発施設「UCCイノベーションセンター」を訪ね、担当者に聞いた。 同社R&D本部研究開発部の藤本浩史主任は「コーヒーは酸味と苦みが重要視され、焙煎(ばいせん)が深くなるほど苦みが強く、浅いほど酸味が強くなる傾向がある」と解説する。業界内の研究で酸味は酢酸、リンゴ酸などの酸が関係し、苦みはカフェイン、クロロゲン酸ラクトンなどの成分とされている。酸味に比べて苦みの解明は進んでおらず、藤本主任によると「正直、あまり
第93回アカデミー賞で、ジーン・ハーショルト人道賞を受賞した俳優タイラー・ペリーさんの受賞スピーチが話題だ。「私はメキシコ人だからとか、黒人、白人、またはLGBTQ(性的少数者)であるからという理由で誰かを憎むことを拒否します。警察官だから、アジア人だからという理由で憎むことも拒否します」と語り、自身の経験と母の思い出を紹介しながら、警察官による黒人暴行死事件やアジア系へのヘイトクライムなどの差別問題に切り込んだ。世界に拡散した、心を揺さぶる3分間の詳細とは。【大野友嘉子/デジタル取材センター】 ジーン・ハーショルト人道賞は、人道的な活動を通して映画界に貢献した人に贈られる。これまで、国連児童基金(ユニセフ)で活動したオードリー・ヘプバーンさんや難民支援に携わるアンジェリーナ・ジョリーさんらが受賞者に名を連ねてきた。
選挙制度見直しに関する記者会見で記者の質問に耳を傾ける林鄭月娥行政長官=香港で2021年3月30日、AP 中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会は30日、香港の選挙制度見直しに関する議案を全会一致で可決した。香港政府トップの行政長官と立法会(議会)議員の選挙で民主派を徹底排除する内容で、次回の選挙から導入される見通し。中国の習近平指導部による香港への統制強化は区切りを迎え、香港の高度な自治を認めた「1国2制度」は事実上、終わりを告げた形だ。 全人代常務委は30日、2日間の日程を終えた。習指導部は、2019年に香港で政府への抗議デモが激化したことを受け、20年6月に香港国家安全維持法(国安法)を施行。香港の治安維持機能を手中に収め、民主派の活動を徹底的に取り締まった。今回の制度見直しで、当局が愛国者と認めた人物しか選挙に出馬できなくなり、政治も完全に統制下に置いたといえる。
19人が死亡した障害者施設「津久井やまゆり園」前に咲く、一輪のしらゆり=相模原市緑区で2016年8月25日、喜屋武真之介撮影 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺された事件から4年半。昨年春に植松聖死刑囚の死刑が確定した。連載「やまゆり園事件は終わったか?」の取材を通じて感じたのは、「障害者を人として扱っていない」とも言える福祉の実態と、それを容認してきた社会の在り方だ。 もちろん植松死刑囚の責任が最も重い。彼の差別的な言動が繰り返し報じられる一方、多くの人が「事件と社会はつながっている」と指摘した。どちらも事件の一側面しか表していないと思う。 実は、事件直後からやまゆり園の支援は福祉関係者の間で問題視されていた。とはいえ施設は「密室」だ。重度知的障害者は処遇の問題を訴えることが難しく、実態はなかなか見えてこなかった。
スッポンの右上腕部の骨と判明した化石=茨城県坂東市大崎で2021年2月9日午前10時8分、安味伸一撮影 茨城県ひたちなか市で2002年に見つかり、翼竜の骨とされてきた化石が、太古のスッポンの骨だったことが、ミュージアムパーク茨城県自然博物館(同県坂東市)などの研究で分かった。化石は当時、翼竜の肩甲骨と鑑定され、「ヒタチナカリュウ」と命名されて新種の可能性にも言及されるなど話題になっていた。白亜紀のスッポンの化石では国内最大級と推定されている。 化石は長さが約9センチ。ひたちなか市の平磯海岸の白亜紀後期(約7200万年前)の地層から小学校教諭が02年に発見した。ドイツの専門家にレプリカを送って調査を依頼したところ、「翼竜の肩甲骨」との回答を得て、同館に寄贈された。
宮崎康平氏が「からゆきさん」をインタビューした際に録音したテープ。「からゆきさんの話(1)」と書いた紙が貼られている=内嶋善之助さん提供 「一日一晩のうちに、49(人と)したよ……」。16歳の少女は、船底で汚物にまみれて海を越え、見知らぬ異国で春を売った。幕末から明治、大正にかけ、貧しさから海外に渡り、娼婦(しょうふ)として働いた女性「からゆきさん」。その一人が約60年前、その過酷な体験を赤裸々に語った約12時間分の肉声がテープに残されていた。からゆきさんが自らについて語ったり書き残したりした史料はほとんど残っていない。この女性はシンガポールで裕福なイギリス人に身請けされ、たくさんの宝飾品を贈られて「ダイヤモンドおなご」と日本人の間で呼ばれた。30歳半ばでホテル経営に乗り出すほど成功したが、帰国後、だまされてほぼ無一文になるなど、波乱に富んだ生涯だった。しかし、海外に渡った女性の存在は地元
事件現場となった一戸建ての玄関先には植木鉢が荒れたまま放置されていた=神戸市須磨区で2020年10月23日午後4時53分、春増翔太撮影 黒髪をキュッと結んだポニーテール。白いブラウス。顔を上げた小柄な女性(22)は、年齢より幼く見えた。 9月、神戸地裁。幼稚園教諭だった女性は、初めて法廷に立った。同居していた祖母(当時90歳)の殺害を認め、「介護で寝られず、限界だった」と語った。親族から介護をほぼ1人で背負わされ、仕事との両立に苦しんだ末のことだった。 なぜ、社会人1年目の女性は「大好きだったおばあちゃん」を手にかけるまで追い詰められたのか。裁判を傍聴し、関係者への取材を重ねた。【韓光勲、春増翔太】
自民党総裁選まっただ中である。首相の椅子を争う3氏の一人、菅義偉官房長官が力説したあるセリフが引っかかった。「アベノミクスが始まって、明らかに生活保護世帯は減った」。何せ次期宰相最有力とされる菅長官である。言葉の重みが違う。見逃せない。そこで統計を調べてみたところ、生活保護世帯は逆に増えており、不正確な発言だった。生活保護を受けている実人数は近年減っているが、高齢化の影響との見方もあり、アベノミクスの効果といえるかどうかは不明だ。【吉井理記/統合デジタル取材センター】 石破氏の格差拡大批判の後に その一言が飛び出したのは8日夜の報道番組「NEWS23」(TBS系)でのこと。菅氏のほか、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長の自民党総裁3候補を招いてのテレビ討論会の席上、菅氏はアベノミクスの成果を誇る文脈でこう強調したのだ。 「格差ってよく言われるんですけども、生活保護所帯ちゅうのは、このアベノミ
横溝から乾に宛てられた書簡=熊本市中央区のくまもと文学・歴史館で2020年9月3日午後2時28分、上村里花撮影 金田一耕助シリーズなどで知られる推理作家、横溝正史(よこみぞせいし)(1902~81年)が親交の深かった熊本県出身の作家、乾(いぬい)信一郎(06~2000年)に宛てた書簡240通が見つかった。乾の没後、遺族から寄贈を受けた熊本市の「くまもと文学・歴史館」が遺品の中から発見した。専門家は「横溝の書簡はほとんど所在が確認されておらず、その中で240通もの書簡が見つかったこと自体が事件だ」と話している。 今回発見されたのは、戦後すぐの48年から、横溝が亡くなる直前の79年まで約30年間にわたる書簡で、多い時には年間33通のやりとりがある。同館によると、内容はまだ調査中だが、横溝が「悪魔が来りて笛を吹く」執筆中になかなか筆が進まず、しんぎんする様子の報告や、自らの複雑な出自に触れたもの
複数の香港メディアによると、香港警察は10日、著名な民主活動家、周庭(英語名アグネス・チョウ)氏(23)を香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕した。警察は同日、民主派の香港紙「蘋果日報」などを発行するメディアグループの創業者、黎智英(れいちえい)氏(71)や同紙幹部ら7人も国安法違反などの疑いで逮捕しており、民主派への取り締まりを本格化している。 周氏は国際社会に香港民主派への支持を呼びかけ、日本でも広く知られている。2012年、愛国教育の導入に反対する運動に参加。14年に民主的な選挙制度の実現を目指した「雨傘運動」でも学生団体のリーダーの一人として活動した。その後、政治団体「香港衆志」に所属して政治活動を続けたが、今年6月の国安法の施行後は香港衆志を解散し、個人で活動を続けていた。逮捕容疑の詳細は不明だ。
奈良県天川村の和田地区で放置されていたバーベキューの後のごみ。2020年8月3日に村職員がごみの回収に追われた=天川村提供 奈良県天川村で「いたちごっこ」が続いている。河川周辺など村内でのバーベキューを原則禁止とする条例が施行されて約3年。バーベキューによる放置ごみは、施行以前と比べ「格段にましになった」(村住民課)が、今年も8月に入って「また出てきた」。村は「根比べだ」といい、今後は、村の有志でつくる「天川の環境を守る会」(約20人)とも連携して、美化活動を強化していく方針だ。【萱原健一】 「天川村をきれいにする条例」が施行されたのは2017年10月。村住民課によると、放置ごみは5、6年前から目立つようになり、食べ残しや紙コップだけでなく、金網などのセットがそのまま残っていることもあった。週末にごみが増えるため、職員は月曜日にごみ収集に回らねばならず手を焼いていた。
菅義偉官房長官は3日の記者会見で、新型コロナウイルスの軽症者・無症状者が療養するホテルを確保していなかった沖縄県の対応を批判した。「沖縄県には何回となく確保すべきだと促している。ホテル確保に必要な資金は政府から提供させていただくわけで、それ以上のことは地元の判断でされるべきことだろう」と不快感を示した。厚生労働省は週1回、各都道府県の確保施設数を公表しており、7月29日時点では全国で沖縄県だけが療養用のホテルの確保数が「ゼロ」だった。 菅氏は、新型コロナ対応の病床や療養用ホテルの確保について「(政府の)基本的対処方針の中で、都道府県が確保に努めることになっている。宿泊施設の確保が十分ではないことについて、政府から沖縄県に注意というか、(取り組みを)促している」と説明した。沖縄県は、感染再拡大で自宅療養者が増えていることなどから、国際協力機構(JICA)の施設利用などを検討している。
松尾さんの遺体が2階で見つかった元店舗の建物(左)と出火した店舗兼住居(中央)=岩手県花巻市東和町土沢で、山田豊撮影(画像の一部を加工しています) 岩手県花巻市の小さな商店街で11日朝、火災があり、出火元の隣の住居から1人の男性の遺体が見つかった。岩手の文化や自然に憧れ、「ついの住み家に」と東京から3日前に引っ越してきたばかりだった松尾利明さん(72)。新型コロナウイルスの感染を警戒され、入居が決まっていたマンションの住民に「しばらく来ないで」と告げられた。市からも転入届の提出を待つよう求められた。追われるように仮住まいに移ったばかりの悲劇だった。【山田豊】 東京都大田区で暮らし、以前は会社勤めなどをしていた松尾さんは、約30年前から同市を訪れていた。親しかった市内の男性飲食店主(62)によると、松尾さんは「全国の記念館や博物館を訪れるのが趣味」と話していたという。中でも、宮沢賢治らの記念
菅義偉官房長官は13日の記者会見で、7月22日から始まる観光需要喚起策「Go Toキャンペーン」について「旅行者に『三つの密(密閉、密接、密集)』の回避などに気をつけた上で活用していただきたい」と述べた。新型コロナウイルスの感染再拡大に拍車がかかることを懸念する声もあるが、菅氏はキャンペーン延期は「全く考えていない」と強調した。 菅氏は新型コロナの感染状況について「たびたび申し上げているが、感染リスクをゼロにすることはできない。警戒感を持って注視しつつ、感染拡大防止と社会経済活動を両立していくことが大事だ。観光や飲食など業種ごとに作成したガイドラインによって感染防止策を講じ、適切に実施していきたい」と述べた。
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