トヨタの「職場革命」 成果主義なんかいらないAERA:2008年4月7日号印刷ソーシャルブックマーク 「成果」中心の人事制度を敷いた企業に、見直しの動きがある。共通するのは、数値化されにくい「役割」「チーム力」の再評価だ。(AERA編集部 伊藤隆太郎) 自動車生産で世界トップに躍り出たトヨタ自動車が、大胆な組織改革にまた乗り出した。伝統的な「ピラミッド型組織」をぶちこわし、世間をあっと驚かせたのは、1989年のこと。ところが、このとき導入した「フラット型」の組織を、いま一度、破壊しようとしている。 89年の改革でトヨタは、「大企業病の払拭」を掲げて、課長や係長などの中間管理職を全廃した。「個人の力」を高めて、組織の意思決定をスピーディーにするという狙いは、一定の成果を上げたという。しかし……。 「その一方で、コミュニケーションや人材育成を基盤とした『職場力』『チームワーク』は弱まりつつある