岸田文雄首相は23日、急遽(きゅうきょ)、首相公邸を出て、近くにある東京・永田町の「ザ・キャピトルホテル東急」に宿泊した。異例の事態だが、首相周辺は「公邸の設備に不具合が生じた。これ以上の具体的な理由は安全上言えない」としており、憶測を呼んでいる。 APECへの出発を前に記者団の質問に答える岸田文雄首相=15日午後、首相公邸岸田首相は23日午後、皇居で新嘗祭(にいなめさい)神嘉殿の儀に参列した後、午後8時に公邸に戻った。約1時間半後、ホテルへ移動した。 現在の公邸は、1929年に完成した旧首相官邸を改修したもので、2005年から公邸として使われている。 「安全上言えない」という設備の不具合とは何なのか。 与党関係者は「漏水や給湯器の故障の類ならいいが、盗聴や盗撮など、安全保障や保秘上の問題なら重大だ。万全を期してほしい」と夕刊フジの取材に語った。 公邸は、首相が日常生活を過ごす住まいだが、