熊本地震の被災地・熊本から100km離れた福岡市の高島宗一郎市長(41)は、積極的に熊本・大分への支援を続けている。彼のフェイスブックは数万人の人々にシェアされ、その呼び掛けに応じて必要な物資が福岡に集まり、いつのまにか「支援拠点」の役割を果たしていた。 そんな厳しい状況の中、高島氏は地震発生直後からSNSで、「被災地で何が起きているか」「いま、どんな支援物資が必要で、何がいらないか」の的確な情報を発信し続けた。 決して危機管理の専門家ではない高島氏になぜ、そんなことができたのか。ジャーナリストの武冨薫氏が聞いた。 * * * 高島氏が市民に本格的な支援活動を呼び掛けたのは4月17日だった。支援物資を現地で足りない「ペットボトルの水」「トイレットペーパー」「おむつ」「生理用品」と未使用未開封の「タオル」「毛布」の6品目に絞り、学校統合で使われていない市中心部の旧小学校校舎に持参するように