先日、新宿の小さな中華料理店で食事をしていた時である。客は私たちしかおらず、暇なようで厨房で中国人スタッフたちが中国語で雑談しているのが聞こえた。「日本女子は強いなあ…」。すぐにそれが、ドイツで開催していた女子サッカーのワールドカップで躍進する「なでしこジャパン」の話題であることが分かった。ちょうど強豪スウェーデンを下して決勝進出を決めた日の翌々日のことだった。 ひとしきり女子サッカーの強さについて何やら話しているようだったが、ふと耳に入ったのは「女子サッカーの賞金(勝ち星ごとに払われるボーナス)は男子よりずっと低い」という言葉だった。 「なでしこジャパン」は7月18日早朝の決勝戦で、白い巨人族のような米国チームに2度先制点を奪われながら脅威の粘りで追いつき、最後はPKで勝つというスポーツマンガばりのドラマで世界一の栄冠を勝ち取った。しかし、それほどの強さを誇りながらも、女子サッカーはマイ