感慨深い、というほどではないにせよ。 時代はちゃんと変わっているのだなあ、ぼくが若かったころの時代はもう、「むかし」という呼び名になってしまったのだなあと思いつつ、ぼくは通勤電車に揺られていた。今週末からのネパール旅行にむけて募集させていただいた質問(お送りくださった方々、ほんとうにありがとうございました)を読んでいたのである。 むかし、ぼくが若かったころ。ライターという職業について寄せられる質問のなかで、けっこうな割合を占めていたのが「わたしはライターになりたいのだが、どうすればライターになれるのか。やはり出版社に就職することがライターの第一歩なのか」という問いだった。 要するに「ハウ・ツー・ビー・ア・ライター」についての問いである。 しかし、今回お寄せいただいた質問もそうだし、他の場所でもそうなのだけど、いま「どうすればライターになれるのか」を問われることは、ほとんどない。むしろ多いの