地震時と地震後の滑り 東日本大震災の前に、海と陸のプレート(岩板)の結合が強かった部分が、地震を起こした場所と重なることが、国土地理院の解析でわかった。プレートの結合の強さの観測が、大地震の発生場所の予測に役立つ可能性がある。16日付の英科学誌ネイチャーに発表する。 全地球測位システム(GPS)の観測によると、地震を起こした場所は、地震前にプレートが強く結合してほとんど動けない状態になっていた場所と重なっていた。結合が強いと、ひずみが速く蓄積するうえ、マグニチュード7程度の地震の繰り返しでは解消されない。 プレートの結合が強いと、海のプレートに引きずられ、沿岸部が年に約1センチ沈降し続ける。沈降は、巨大地震のときに隆起に転じて沿岸部の海岸段丘を作ると考えられてきた。