→紀伊國屋ウェブストアで購入 「おとなにも読めるラノベ?」 ラノベとは何か? ライトノベルの略称だ、くらいはわかる。でも、実際に手に取ったことはないし、手に取る気もないし、どうせ中高生の「こども」が読むくだらん小説だろうと高をくくって、そのくせ「まるでラノベじゃんか」といったセリフだけは口にする「おとな」たち。 明らかに世代間の断絶があるのだ。本書の目的はそんな断絶をきちっと整理しましょう、理解しましょう、というところにある。単なる断絶に見えるものにも実はつながりがあって、起源や影響があって、でも、微妙な違いもある。別にラノベを擁護しようというのでもなければ、弾劾しようというのでもない。病理として解剖しようというのでもない。あくまで現代日本を理解するための端緒にするのだと著者は言う。本書には「古典的ラノベ」からの抜粋が散りばめられ、さながらミニ・アンソロジー。その語り口からは自ずと著者のラ