なぜいま“スマート農業”なのか 農業者100万人時代が近付く中、スマート農業の役割は今後一段と高まっていきます(図表)。 まず、1人当たりの農地面積が増えるチャンスを活かすためには、1人当たりの農作業の効率性を数倍に高めることが大事です。これまでも農業者は減少を続けてきましたが、それが必ずしも儲かる農業にはつながってきませんでした。なぜなら、従来と同じ作業体系では、例え農家1戸当たりの農地面積のポテンシャルが2倍になっても、2倍の時間を働くことはできないからです。そのため、営農を継続する農業者が受け皿になりきれない農地が耕作放棄地となってしまったのです。 スマート農業では農業者の作業の効率性が飛躍的に高まります。例えば自動運転トラクターを同時に3台動かせば、1人で1時間当たりに耕すことができる面積は3倍となります。また、作業支援型の農業ロボットを使えば、2人1組の作業を1人で行えるようにな