科学と肥料に関するagrisearchのブックマーク (76)

  • 藻の仲間“窒素取り込み利用する能力獲得しつつある”研究結果 | NHK

    窒素は大気の大部分を占めていますが、動植物で窒素を直接利用できる生物は見つかっていません。ところが、非常に小さな海の藻の仲間が窒素を取り込んで利用する能力を獲得しつつあるとする研究結果を、高知大学などがまとめ、生命の進化を考えるうえで重要な発見として注目されています。 この研究結果は、高知大学やカリフォルニア大学などの国際研究チームが、アメリカの科学雑誌「サイエンス」に発表しました。 窒素は地球の大気のおよそ8割を占める主成分ですが、窒素を直接利用できるのは一部の細菌やバクテリアだけで、動植物など真核生物で窒素を直接取り込んで利用できる生物はこれまで見つかっていません。 研究チームでは、真核生物の1種で20マイクロメートルほどと非常に小さな海の藻の仲間を、安定的に培養できる方法を初めて確立し、詳しく分析しました。 その結果、従来はこの藻の細胞には窒素を利用できるバクテリアが共生していると考

    藻の仲間“窒素取り込み利用する能力獲得しつつある”研究結果 | NHK
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    agrisearch 2024/05/06
    「バクテリアは共生関係ではなく、「オルガネラ」と呼ばれる細胞の一部として藻と一体化しつつある」「論文の著者の1人、高知大学客員講師の萩野恭子さんが、地元名産の「ところてん」を使って藻の培養手法を確立」
  • 奇跡的イベントが発生中。2種の微生物が融合するという10億年に1度の進化が起きている : カラパイア

    新たな研究によると、現在”10億年に1度の進化”が起きていることが判明したそうだ。 10億年に1度の進化とはある種の微生物の細胞が別の種の微生物の細胞に取り込まれる「一次共生」と呼ばれるものだ。これが起きたのは40億年あまりの生命の歴史においてたった2回だけで、1回目ではミトコンドリアが、2回目では植物が誕生した。 一次共生は生命の誕生に深くかかわる極めて重要なイベントで、そして今回、新たに10億年に1度の進化が確認されたのだ。それでは詳しく見ていこう。

    奇跡的イベントが発生中。2種の微生物が融合するという10億年に1度の進化が起きている : カラパイア
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    agrisearch 2024/04/24
    「この円石藻が飲み込んだ、シアノバクテリア(藍藻)「UCYN-A」は、空気から直接「窒素」を固定し、これをほかの元素と組み合わせて…」細胞小器官「ニトロプラスト」https://gigazine.net/news/20240412-nitrogen-organelle-nitroplast/
  • 窒素を固定する細胞小器官「ニトロプラスト」が発見される、生物学の教科書が書き換えられる新発見

    生物学の教科書には、生物界を三分する細菌・古細菌・真核生物のうち、空気中の窒素を生命が利用できる形に変換する窒素固定ができるのは一部の細菌と古細菌だけだと記されています。新たに、真核生物に属する藻類の一種が細胞の中に窒素を固定する細胞小器官(オルガネラ)を持つことが判明したとの論文が発表されました。ミトコンドリアや葉緑体のように、元は別々の生き物が共生関係を超えて細胞小器官へと進化したのは、長い生物の歴史の中でこれが4例目とされています。 Metabolic trade-offs constrain the cell size ratio in a nitrogen-fixing symbiosis: Cell https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(24)00182-X Nitrogen-fixing organelle in a ma

    窒素を固定する細胞小器官「ニトロプラスト」が発見される、生物学の教科書が書き換えられる新発見
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    agrisearch 2024/04/12
    「ニトロプラストは窒素固定に関する新しい視点となり、このような細胞小器官を作物植物に組み込む方法…」/植物体内共生細菌エンドファイトの研究はある。https://www.naro.go.jp/project/results/laboratory/narc/2012/151d0_01_07.html
  • 植物リボソームの栄養濃度の感知機構を解明――栄養条件に応じた生育促進の巧みな仕組み―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント タンパク質の合成過程(翻訳)での植物の無機栄養の感知とそれに伴うタンパク質合成過程の変化が分子レベルで解明されました。これまで知られていなかった80Sリボソーム複合体がmRNA上を滑って移動するプロセスが翻訳制御に重要であることが明らかになりました。 翻訳を通じた植物の無機栄養の欠乏に対する反応の分子機構が初めて明らかにされました。 この翻訳制御は植物の栄養吸収を担う遺伝子を栄養条件に応じて厳密に発現させるために不可欠な仕組みであり、この仕組みを人為的に変化させることによって、植物の栄養吸収能力を高めたり、栄養をあまり必要としない作物の開発につながる可能性があります。 発表内容 東京大学大学院農学生命科学研究科の藤原 徹教授、理化学研究所生命機能科学研究センター伊藤 拓宏チームリーダー、および理化学研究所開拓研究部 岩崎 信太郎主任研究員、東北大学大学院生命科学研究科 横

    植物リボソームの栄養濃度の感知機構を解明――栄養条件に応じた生育促進の巧みな仕組み―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
  • 植物が共生菌への鉄供給によって窒素を得る仕組みを解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    (Image by Miha Creative/Shutterstock) マメ科植物体内の窒素状態に応じて全身的(地上部と根)に機能し、窒素固定細菌の根粒菌が共生する根粒に鉄を集める働きを持つペプチド因子を発見しました。さらに、根粒共生をしない植物でも、このペプチド因子が体内の窒素と鉄のバランスを保つことで、窒素恒常性を制御することも明らかにしました。 マメ科植物は、窒素固定細菌である根粒菌との共生を介し、生育に必須な栄養素である窒素を効率的に獲得する仕組み(根粒共生)を持っています。 植物の根に形成される共生器官が根粒です。根粒菌はその中にいて、空気中の窒素をアンモニアへと変換する窒素固定を行います。窒素固定反応を触媒する酵素が働くためには鉄が必要ですが、どこから、どのように鉄が根粒へと運ばれて窒素固定のために使われるのか、その仕組みはほとんど解明されていませんでした。 研究では、マ

    植物が共生菌への鉄供給によって窒素を得る仕組みを解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2024/02/26
    「50個程度のアミノ酸によって構成されるIRON MAN (IMA)ペプチドを同定しました。IMAペプチドは根粒菌の感染によって全身的(地上部と根)に機能し、根粒に鉄を集める働きを持つことが分かりました」
  • (研究成果) 植物由来の物質が土壌中の硝化を抑制する分子メカニズムを世界で初めて解明 | プレスリリース・広報

    プレスリリース (研究成果) 植物由来の物質が土壌中の硝化を抑制する分子メカニズムを世界で初めて解明 - 持続可能な農業と温暖化抑制に貢献 - 農研機構 株式会社アグロデザイン・スタジオ ポイント 農研機構は、株式会社アグロデザイン・スタジオと共同で、窒素肥料の農地からの流出をもたらし、温室効果ガスの排出の一因にもなっている硝化という現象を植物由来の物質が抑制する分子メカニズムを明らかにしました。成果は、持続可能な農業と環境保護のために、より安全で高機能な新規硝化抑制剤の開発に貢献します。 概要 硝化菌がアンモニアを硝酸に変換する硝化1)という現象は地球の窒素循環の重要なプロセスですが、アンモニアを成分とする窒素肥料を農地から流出させ、経済的な損失や周辺水域の富栄養化につながっています。また、硝化の副反応で温室効果ガスの一酸化二窒素(N2O)が放出されるという環境問題も引き起こしています

  • 富士山の亜高山帯林に広がるコケ林床上では、シアノバクテリアによる窒素固定が行われている | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表者 東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻森林植物学研究室 久保田 将之(博士課程) 松下 範久(准教授) 中村 俊彦(農学特定支援員) 福田 健二(教授) 発表のポイント 富士山の亜高山帯林の林床を覆うコケ植物にはシアノバクテリア注1が着生しており、約0.9kg/ha/年の窒素固定注2を行っていることを明らかにしました。 着生するシアノバクテリアは、北欧の北方林と共通の系統でしたが、北欧では2種(OTU注3)しか見つかっていないマイナーな系統に属する多くの未記載種(OTU)が見つかり、富士系統(Fuji-subcluster)と名付けました。 シアノバクテリアの窒素固定量はコケ茎葉体の窒素濃度と負の相関があり、コケの窒素要求量に敏感に反応していることが示唆されました。 発表内容 図1:コケが覆う林床(富士山亜高山帯のコメツガ林、標高2000m) (拡大画像↗) 図2:タチハイゴ

    富士山の亜高山帯林に広がるコケ林床上では、シアノバクテリアによる窒素固定が行われている | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    agrisearch 2023/04/12
    「イワダレゴケやタチハイゴケにシアノバクテリアが着生しており」
  • イネがマグネシウム濃度を維持するしくみの手がかりが見つかる —―植物のマグネシウム濃度恒常性に関与する分子の発見—― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表者 小林 奈通子 (東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授) 高木 宏樹 (石川県立大学生物資源環境学部 准教授) 楊 笑雨 (東京大学大学院農学生命科学研究科 博士課程) 横井 彩子 (農業・品産業技術総合研究機構 生物機能利用研究部門/作物ゲノム編集研究領域 ゲノム編集技術グループ 上級研究員) 瀬川 天太 (石川県立大学生物資源環境学部 博士課程) 星名 辰信 (東京大学大学院農学生命科学研究科 修士課程(研究当時)) 大西 孝幸 (宇都宮大学農学部生物資源科学科 准教授) 鈴木 寿 (量子科学技術研究開発機構量子医科学研究所量子生命・医学部門/先進核医学基盤研究部 主任研究員) 岩田 錬 (東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター 名誉教授) 土岐 精一 (龍谷大学農学部 教授) 中西 友子 (東京大学大学院農学生命科学研究科 名誉教授) 田野井 慶太朗 (東京大

    イネがマグネシウム濃度を維持するしくみの手がかりが見つかる —―植物のマグネシウム濃度恒常性に関与する分子の発見—― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
  • 食虫植物ウツボカズラの一種は虫ではなく動物のうんちを食べる「生きた便器」へと進化している

    by Badaruddin Hipni ウツボカズラなどの虫植物は、昆虫を捕することで窒素分などの栄養素が乏しい土壌でも繁殖する能力を獲得しています。さらに、昆虫を捕まえにくい高山に生息するウツボカズラの一種は、昆虫ではなく動物の排せつ物をべることで効果的に栄養を摂取していることが新たな研究で判明しました。 Capture of mammal excreta by Nepenthes is an effective heterotrophic nutrition strategy | Annals of Botany | Oxford Academic https://doi.org/10.1093/aob/mcac134 Carnivorous plants have turned to capturing mammal droppings - Scimex https://www

    食虫植物ウツボカズラの一種は虫ではなく動物のうんちを食べる「生きた便器」へと進化している
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    agrisearch 2023/02/04
    「今回の研究で、哺乳類のフンを捕獲する種は他のウツボカズラ属に比べて、窒素の捕獲量が2倍以上多いことが分かりました」
  • 植物の鉄蓄積調節を担う短鎖ペプチドFEP1の機能を明らかに - 国立大学法人 岡山大学

    植物の鉄蓄積調節を担う短鎖ペプチドFEP1の機能を明らかに 2022年09月12日 岡山大学 長崎大学 ◆発表のポイント シロイヌナズナ短鎖ペプチドFEP1の鉄恒常性維持での生理的機能を明らかにしました。FEP1は植物の組織間の物質輸送や分配で重要な役割を果たす維管束組織の鉄恒常性維持に関わります。研究が進むことで、作物の鉄吸収・蓄積能力の調節を通して糧の鉄成分の担保・維持に貢献すると期待されます。 岡山大学資源植物科学研究所の平山隆志教授と馬建鋒教授、理化学研究所環境資源科学研究センターの持田恵一チームリーダー(長崎大学情報データ科学部 教授、横浜市立大学院生命ナノシステム研究科 客員教授)らの共同研究グループは、植物の鉄欠乏応答で重要な役割を担う短鎖ペプチドFEP1/IMA3の機能を明らかにしました。 研究成果は、8月22日、英国の植物科学雑誌「Plant Cell & Envir

    植物の鉄蓄積調節を担う短鎖ペプチドFEP1の機能を明らかに - 国立大学法人 岡山大学
  • 有機農業はどうして「有機」農業と言うのか

    有機農業ってどうして有機農業と言うのだろう? 有機農業って要は農薬を使わない農業だろうけど、農薬ってめっちゃ有機物じゃん。 と思って少し調べました。 化学界隈における有機化合物(organic compound)、無機化合物(inorganic compound)の定義は以下になる(wikipediaより)。 有機化合物とは、炭素を含む化合物の大部分をさす。 無機化合物とは、有機化合物以外の化合物である 高校受験の理科で、様々な物質を有機物、無機物に分類する問題があったことは覚えているだろうか。 有機化合物はたとえば、人々が目にするもので言えば、医薬品、農薬、アミノ酸・タンパク質・糖・ビタミンなどなどから成る品、香料、石油、プラスチック、ゴム、繊維など。塗料、化粧品、洗剤なども有機化合物からなる。 無機化合物の例は、身近なものだと、金属製品、宝石、ガラス、セメント、セラミックス、半導体、

    有機農業はどうして「有機」農業と言うのか
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    agrisearch 2022/07/15
    「本来の意味は、有機とは生物っぽいことで、無機とは生物っぽくないことなのだ。化学者の側が言葉の意味を曲げて使ってしまったのだ。」
  • 土壌から吸収する? それとも 微生物からもらう?〜硝酸イオン輸送からひもとくマメ科植物の窒素栄養獲得戦略〜 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    土壌から吸収する? それとも 微生物からもらう?〜硝酸イオン輸送からひもとくマメ科植物の窒素栄養獲得戦略〜 マメ科植物は根粒と呼ばれる器官を形成することで根粒菌と共生関係(根粒共生)を築き、空中窒素を肥料として利用することができます。このことは、窒素栄養の乏しい土壌環境への進出を可能にするなど多くの利益がありますが、植物から根粒菌へのエネルギー提供が必要です。このため植物は、不必要なエネルギーの消費を防ぐため、硝酸など窒素栄養が豊富な土壌では根粒共生を停止し、窒素栄養を直接土壌から得ることが知られています。近年、関連遺伝子の相次ぐ発見により、この現象の制御に関わる仕組みの理解が進んできましたが、窒素栄養と根粒共生を結びつける具体的な仕組みは未解明のままでした。 研究では、マメ科のモデル植物ミヤコグサを用い、硝酸イオン輸送体の一つであるLjNRT2.1タンパク質が、硝酸イオンの量に応じた根

    土壌から吸収する? それとも 微生物からもらう?〜硝酸イオン輸送からひもとくマメ科植物の窒素栄養獲得戦略〜 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2022/02/16
    「マメ科のモデル植物ミヤコグサを用い、硝酸イオン輸送体の一つであるLjNRT2.1タンパク質が、硝酸イオンの量に応じた根粒共生の抑制制御を仲介する機能を持つことを明らかにしました」
  • 窒素肥料依存による環境負荷低減へ 窒素固定するアナベナヘテロシストの光捕集機構を解明 岡山大学

    岡山大学の異分野基礎科学研究所(RIIS)の長尾遼特任講師と東京都立大学大学院理学研究科の得平茂樹准教授らの共同研究グループは、理化学研究所環境資源科学研究センターの堂前直ユニットリーダーらと共に、窒素固定を行うアナベナヘテロシストの光捕集機構を解明。窒素肥料依存による環境負荷の低減につながる発見となる。 研究の概要および成果 同研究グループは、シアノバクテリア「Anabaena sp. PCC 7120」の窒素欠乏条件下で形成されるヘテロシストのタンパク質発現および励起エネルギー伝達機構の解明に成功した。「Anabaena sp. PCC 7120」は、数珠繋ぎの糸状性シアノバクテリアの一種。窒素欠乏条件下でヘテロシストと呼ばれる特殊な細胞を形成することが知られているが、ヘテロシスト内でどのような励起エネルギー伝達が行われているか不明だった。 同研究では、純度の高いヘテロシストを調製し

    窒素肥料依存による環境負荷低減へ 窒素固定するアナベナヘテロシストの光捕集機構を解明 岡山大学
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    agrisearch 2021/11/19
    「シアノバクテリア「Anabaena sp. PCC 7120」の窒素欠乏条件下で形成されるヘテロシストのタンパク質発現および励起エネルギー伝達機構の解明に成功した」
  • トウモロコシ根からの生物的硝化抑制物質を世界初発見―窒素施肥量を減らし地球を健康にする第一歩― | 国際農研

    国際農研の大髙潤之介研究員、グントール・スバラオ主任研究員、吉橋忠主任研究員と農研機構の小野裕嗣ユニット長の共同研究グループは、トウモロコシの根から産出される生物的硝化抑制(BNI)物質の同定に初めて成功しました。 研究成果は、トウモロコシのBNI産生能力(BNI能)を活用した、地球に優しい農業生産システムの構築へ道を拓くものと期待できます。近代農業では、工業生産されたアンモニア態窒素2)肥料が農地に多量投入され、土壌細菌により変換(硝化)されることで、温室効果ガス排出や水質汚染など、窒素損失に起因する様々な問題を引き起こしています。 国際農研では、作物が根から産出する物質の持つBNI作用を活用し、農地からの窒素損失を低減することを目指しています。研究グループは、トウモロコシ根の表層抽出物からBNI物質の探索を行い、1種類の新規高活性物質の発見に成功するとともに、高活性物質1種類と活性物

    トウモロコシ根からの生物的硝化抑制物質を世界初発見―窒素施肥量を減らし地球を健康にする第一歩― | 国際農研
  • 共同発表:マメ科植物の栄養環境適応戦略~窒素栄養に応答して遺伝子発現を調節する仕組み~

    マメ科植物は窒素栄養の乏しい土壌でも生育できます。根に根粒と呼ばれる器官を形成して根粒菌と共生し、根粒菌が固定した大気中の窒素を利用できるからです。根粒共生と呼ばれる現象ですが、共生を成立させるために植物は、光合成産物を根粒菌に供給する必要があります。そこで植物は、硝酸など窒素栄養が豊富な土壌では窒素栄養を直接得る戦略に切り替え、根粒共生に伴う不必要なエネルギーの消費を防いでいます。しかし、この仕組みの大部分はいまだに未解明のままでした。 研究グループはマメ科のモデル植物ミヤコグサを用いた研究で、特定のDNA配列と結合して遺伝子の発現を調節する2つのたんぱく質(NLP転写因子)NRSYM1とNRSYM2が、硝酸の濃度に応じて遺伝子の発現を制御する主要な因子であることを明らかにしました。 また、根粒を作る働きを持つNINと呼ばれる転写因子の標的遺伝子の発現の多くは、NRSYM1転写因子とN

    共同発表:マメ科植物の栄養環境適応戦略~窒素栄養に応答して遺伝子発現を調節する仕組み~
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    agrisearch 2021/04/10
    「根粒を作る働きを持つNINと呼ばれる転写因子の標的遺伝子の発現の多くは、NRSYM1転写因子とNRSYM2転写因子の働きによって抑制されること」
  • 日本農業新聞 - 鉄欠乏土壌でも大麦育つ謎解明 東京農大グループ

    東京農業大学の樋口恭子教授らの研究グループは、大麦の一部の品種で、鉄が欠乏する土壌で育つ仕組みを解明したと発表した。 光合成に関わる遺伝子が通常より…… 酪農に欠かせぬパートナー ヘルパー確保へ環境改善 北海道で運動 全組合に就業規則整備 北海道で酪農ヘルパーが安心して働けるよう、労務管理の改善を呼び掛ける運動がスタートした。道内86の全ての酪農ヘルパー利用組合で就業規則を整備。酪農家の働き方改革や規模拡大に伴う人手不足対策につなげる。都府県でも酪農ヘルパーが逼迫(ひっぱく)する中、酪農ヘルパー全国協会は運動は全国のモデルになるとみている。(尾原浩子) 北海道酪農ヘルパー事業推進協議会が、職場のルールを明確にするため就業規則整備率100%運動を始めた。就業規則が既にある場合は、雇用実態や働き方改革に対応しているかの点検を実施。ない場合は就業規則を作成する。新型コロナウイルス禍でヘルパーの確

    日本農業新聞 - 鉄欠乏土壌でも大麦育つ謎解明 東京農大グループ
  • 鉄が欠乏する不良土壌でも育つオオムギの変異を解明 東京農大

    東京農業大学の樋口恭子教授らのグループは、鉄が欠乏する不良土壌でも育つオオムギの変異を解明。オオムギの品種の一部が鉄欠乏症に非常に強いことに着目し、世界中のオオムギ約20品種の鉄含量と光合成速度を解析、中央・西アジアなどのアルカリ土壌地帯で栽培されている品種では、少ない鉄を利用して効率よく光合成が行えるよう遺伝子が変異していることを突き止めた。 鉄は植物の光合成に不可欠な元素だが、アルカリ性の農地では水に溶けにくく、多くの植物が鉄欠乏症となり不作が問題となっていた。 鉄を吸収しにくい不良土壌での生育向上をめざす研究はこれまで、鉄を吸い上げる根の機能に注目して行われてきたが、今回の成果は光合成能力を増強する遺伝子の選抜・改変研究にも大きな可能性があることを示すもの。オオムギのほかコムギ、トウモロコシなど多くの作物で作付面積拡大や増産につながることが期待される。 今回、鉄欠乏症に強い品種が見つ

    鉄が欠乏する不良土壌でも育つオオムギの変異を解明 東京農大
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    agrisearch 2021/02/10
    「中央・西アジアなどのアルカリ土壌地帯で栽培されている品種では、少ない鉄を利用して効率よく光合成が行えるよう遺伝子が変異していることを突き止めた」
  • 農業:海鳥グアノが紀元1000年以降のアタカマ砂漠でのロバストな農業を促進した | Nature Plants | Nature Portfolio

    「白い金」として知られる海鳥グアノ肥料は、アタカマ砂漠の乾燥地域にありながら生産性が高かった、前インカ文明の農業システムに貢献した可能性があることを報告する論文が、Nature Plants に掲載される。この知見は、現在のチリ北部で紀元1000~1450年に大規模な人口集積地と社会が発達したことに光を当てるものである。 世界で最も乾燥した砂漠に位置するロバストな農業システムが、数世紀にわたって前インカ文明を支えていた。スペイン人が侵略する以前のチリ北部の考古学的記録には、説明のつかないレベルの農業の成功を示唆する、多様な作物が大量に保存されている。 今回、Francisca Santana-Sagredoたちは、アタカマ砂漠で得られた紀元前1000~紀元1800年のトウモロコシ、チリペッパー、ウリ、豆類、キヌア、野生地場果実の完全な標を分析した。その結果、紀元1000年頃から窒素同位体

    農業:海鳥グアノが紀元1000年以降のアタカマ砂漠でのロバストな農業を促進した | Nature Plants | Nature Portfolio
  • ユストゥス・フォン・リービッヒ - Wikipedia

    ユストゥス・フォン・リービッヒ男爵(Justus Freiherr von Liebig、1803年5月12日 - 1873年4月18日)は、ドイツの化学者。名はユーストゥスまたはユスツス、姓はリービヒと表記されることもある。有機化学の確立に大きく貢献した19世紀最大の化学者の一人。 自らが研究していた雷酸塩 (AgONC) と、フリードリヒ・ヴェーラーが研究していたシアン酸塩 (AgOCN) は全く性質が異なるが分析結果が同じであったことから異性体の概念に到達した。燃焼法による有機化合物の定量分析法を改良してリービッヒの炭水素定量法を創始し、様々な有機化合物の分析を行った。ヴェーラーとともに苦扁桃油からベンゾイル基 (C6H5CO-) を発見し、有機化合物の構造を基によって説明した。ほかにも、クロロホルム、クロラール、アルデヒドなどをはじめ多くの有機化合物を発見している。 応用化学におい

    ユストゥス・フォン・リービッヒ - Wikipedia
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    agrisearch 2020/12/05
    「応用化学においては、植物の生育に関する窒素・リン酸・カリウムの三要素説、リービッヒの最小律などを提唱し、これに基づいて化学肥料を作った。そのため、「農芸化学の父」とも称される」
  • 根の説 - Wikipedia

    根の説(こんのせつ、Radical theory)とは、有機化合物の構造に関する古典的な説のひとつである。 有機化合物は根と呼ばれる不変に近い要素をいくつか組み合わせたものであるというのが根の説の主張であった。この説はユストゥス・フォン・リービッヒによって主張され、イェンス・ベルセリウスによって電気化学的二元論を有機化合物に適用する上で使用された。しかしアンドレ・デュマ、オーギュスト・ローランらの置換反応の研究により根の不変性が覆された。そして置換の実験事実を取り入れることで根は、現在の官能基の概念へと変化していった。また根の不変性が崩れたことから、有機化合物を根の集合であるとする説の意義はほとんどなくなった。そして根を原子に解体した原子価説により有機化合物の構造は説明されるようになった。 基の説(きのせつ)とも呼ばれるが、この「基」は現在の基とは異なる意味を持つ。また英語であるRadic

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    agrisearch 2020/12/05
    「有機化合物は根と呼ばれる不変に近い要素をいくつか組み合わせたものであるというのが根の説の主張であった」/「なお現在でも陰イオンのことを根と称することがある」