農水省は26日、2022年の農業技術10大ニュースを発表した。1位は、農研機構による、牛のげっぷに含まれる温室効果ガス・メタンの発生抑制が期待できる新たな細菌の発見。同省の「みどりの食料システム戦略」を踏まえ、農業の環境負荷の低減につながる技術が目立った。 1位に選ばれた新たな細菌は、乳用牛の胃から発見。同機構は、この細菌を増やす飼料や細菌を使ったサプリメントの開発などを目指している。牛はメタンの生成で飼料から得た栄養の一部を失っており、研究が進めば、より少ない飼料で育てられる可能性もある。 2位には、植物が原料のプラスチックを再利用し、化学肥料の尿素に変換する技術が選ばれた。東京工業大学などが開発。農業用フィルムや農薬の空きボトルといった廃プラスチックを、農業生産に役立てる形で処理できる可能性がある。 農薬に頼らない防除手法も複数入った。6位は、トマトの株に振動を与え、コナジラミ類を防除