広島高裁が13日、昨年8月に再稼働した四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町、定期検査で停止中)の運転差し止めを命じた。 西に位置する九州の阿蘇カルデラ(熊本県)が大規模に噴火した場合の影響を重視し、伊方原発の立地を「不適」と指摘する踏み込んだ内容となった。火山や立地を問題視して、原発の運転差し止めを命じた仮処分決定は初とみられ、司法や原子力業界、火山学者らの間で議論が活発化しそうだ。 高裁決定は、伊方原発から約130キロ離れた阿蘇カルデラに着目。原発の運用期間中の火山活動や噴火規模は推定できないため、最大規模の噴火を想定する必要性に言及した。 約9万年前の巨大噴火と同規模の噴火が発生した場合、四国電の調査やシミュレーション結果からは、伊方原発敷地内に火砕流が到達する可能性を「十分低いと評価できない」と判断した上で、「伊方原発の立地は不適で、認められない」と切り込んだ。 さらに、最大規模の噴