近所を散策していると、時折タマムシの羽など見かけることがある。たいていの場合タマシイは既に抜け落ちているのだが、無残な姿をさらしているにもかかわらず それなりに得をした気になるのだから不思議だ。 足を止めて拾い上げ、きらきらと光に当てながら外側から青、緑、黄、赤と順に辿る。そして「黄色でやめてくれたほうが好みだけどな」などと余計なことを考える。 そういう意味で、一点の赤みもない鮮緑のカナブンなどはもう少し評価が高くて良いと思う。 きらめきを表現するということ ひところ小遣い稼ぎにドッターをしていた。ゲームなんかの「ドット絵を打つ人」のことを一部の界隈でそう呼ぶ。 人によっては「あんな小さな絵は誰が描いたって同じだ」などと言ったりするが、小さいからと言って手は抜けない。たった32ドット四方の円にだって、それぞれ個性は出るものだ。小さいところに詰め込むからこそ、何を残すかに色が出る。 幸いなこ