本誌・週刊ポストでは、引退会見のずっと以前から島田紳助を大阪府警がマークしてきたことをいち早く報じた。引退後、”紳助捜査網”は安藤隆春・警察庁長官の号令でますます拡大しつつある。ジャーナリストの伊藤博敏氏が、府警捜査4課が注視する紳助の不動産ビジネスの“本丸”を追った――。 * * * 大阪府警関係者は、紳助が素人には手が出しにくい大阪・ミナミのビルに投資ができた理由は、引退記者会見で親しい関係と打ち明けたA氏こと元ボクシング世界王者の渡辺二郎、そして山口組系K会の会長・B氏の存在にあると睨む。 紳助のミナミへのデビューといえるのが、1998年10月、競売で心斎橋筋2丁目に購入した21坪2階建ての雑居ビル。2006年11月には新しく建て替えている。 競売での購入は債権債務問題のカタがついていないなど、後からどんな難題が降りかかってくるかもしれず、素人が簡単に手を出せるような案件ではない。