自動車メーカーなどが大量の「派遣切り」を始め、職を失う外国人が増えている。その多くはブラジル人で、ハローワークには連日のように相談者の列ができている。求職者が急増する一方で、求人は少ない。日本人の失業者も増える中、日本人と外国人が仕事を奪い合うケースも起きている。 相談件数は伸びる一方 でも受け皿がない 静岡県浜松市には、スズキ、トヨタ自動車系の関東自動車工業、ヤマハ発動機など大手製造業の工場がある。それぞれ数百人単位の「派遣切り」を年末年始に行うと決めている。これらの工場にはブラジル人が多く働いていて、ハローワーク浜松には相談に並ぶ外国人が列をなしている。うち9割がブラジル人で、ペルー人や中国人もいる。2008年11月の相談件数は742件で、07年同月と比べて400件以上も増えた。ハローワーク浜松の職業相談部長は、こう話す。 「4月から前年の2倍のペースで増えていますが、9月あたりから急