(2010年7月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 日本円の人気が衰える兆しはほとんど見られない。公的債務残高が先進国最大で、財政赤字もかなりの規模に上る国の通貨であるにもかかわらず、円は今年の外国為替市場で一番のパフォーマンスを見せている。 本紙(フィナンシャル・タイムズ)が入手したデータは、日本円の最大の買い手の1つがヘッジファンドであることを示している。また、各国の中央銀行が円建ての外貨保有を増やしている兆しもうかがえる。 ヘッジファンドなどの買いで14年ぶりの高値 円は今年に入ってから対ドルで5%近く上昇しており、先週には1ドル=86.94円をつけて今年の高値を更新した。年初来の上昇率は対ユーロでほぼ20%、対ポンドでも12%に達している。 貿易比重ベースの「実効レート」で見ても、円は実に14年ぶりの高値に近づいている。 ヘッジファンドの活動状況の代理指標として使われることの