コンビニや、ドラッグストア、百貨店、電器店、衣料品店、弁当店などのレジで、代金の受け渡しに使われる小さなトレー。日常生活の一部になっていながら、何と呼ぶのか知っている人はほとんどいない。正式名称は「カルトン」。コンビニでは、買い物客は現金を店員に直接手渡さず、大多数がそこに代金を載せる。使っていない店もあるが、その場合でも客はカウンターに直接、現金を置くことが多い。金銭を手渡しする習慣が激減しているのだ。識者からは「カルトンがここまで広く使われるのは日本特有」との指摘もあり、レジで戸惑う訪日外国人の姿も見られる。なぜ日本でこれほど広がったのか。(張英壽) カルトンがあってもなくても、「透明カルトン」も 大阪・ミナミのあるコンビニ。10人ほどの客が次々に精算を済ませていた。見ると、ほとんどがカウンターに用意されたカルトンに紙幣や硬貨を置いていた。使わなかったのは、クレジットカードで精算してい