オーストラリア北東部のタリーヘッドで5日、サイクロン「ヤシ」に破壊された自宅で立ち尽くす住人の男性=AP 【シンガポール=塚本和人】昨年末からの記録的な大雨による洪水に続き、今月3日に大型サイクロン「ヤシ」が上陸したオーストラリア北東部クインズランド州で、主要輸出産業の農作物や鉱物資源が大打撃を受けている。 ヤシは3日未明(日本時間2日深夜)、最高勢力の「カテゴリー5」を保ったまま、同州の観光都市ケアンズ近郊に上陸した。徐々に勢力を弱めたが、州当局の調べでは、住民1人が死亡したほか、住宅400軒以上が損壊し、計20万世帯が停電に追い込まれ、道路や港など交通インフラも被災した。 豪州ではこのほかにも、ビクトリア州で大雨が降り続き、シドニーでは記録的な猛暑が続くなど新たな災害の発生に予断を許さない状況だ。 豪州はブラジル、タイに次ぎ、砂糖の原料となる粗糖の主要輸出国の一つ。クインズラン