マルハニチロホールディングスの子会社が製造した冷凍食品から農薬が検出された事件で、子会社アクリフーズの契約社員、阿部利樹容疑者(49)=偽計業務妨害容疑で逮捕=が好待遇を求めて転職を試みたが失敗していたことが、捜査関係者への取材でわかった。上司に待遇改善を直訴していたことも判明。群馬県警は蓄積した待遇への不満が事件の動機になった可能性があるとみて調べる。 県警の説明では、阿部容疑者は調べに対して、26日も容疑を否認しているという。 捜査関係者によると、阿部容疑者はごく親しい男性の同僚が待遇の良い仕事に転職したのを見て、自らも同じ仕事に就こうと試みた。アクリ社群馬工場の複数の同僚従業員が県警の事情聴取に対して、「阿部容疑者が頻繁に待遇に不満を訴えていた」と話したという。