来日したフランスの思想家で元欧州復興開発銀行総裁のジャック・アタリ氏、米国のリスク工学研究者で随筆家のナシーム・タレブ氏が13日、東京都内で記者会見し、福島第1原発事故について、日本の情報開示には透明性が欠けているなどと批判的な見解を示した。 著書「ブラック・スワン」が世界的ベストセラーとなったタレブ氏は「確率が低いリスクでも誤差が誤差を呼び大惨事となることがある」と指摘し「リスクをきちんと考えることが福島の教訓だろう」と述べた。 アタリ氏は、初期対応の検証や放射性物質による汚染の範囲などに関して「透明性に欠けている。日本は世界全体に対して大きな責任を負っている」と話し、民主的で迅速な情報開示を促した。