第146回芥川賞と直木賞(日本文学振興会主催)の贈呈式が17日夜、東京都内で行われ、「共喰い」で芥川賞を受賞した作家、田中慎弥さん(39)が「どうもありがとうございました」と一礼しただけであいさつを終え、会場をどよめかせた。 田中さんは先月17日夜の受賞決定後の会見で、不機嫌な様子で「都知事閣下のためにもらっといてやる」などと、芥川賞選考委員(当時)の石原慎太郎・東京都知事を意識した発言をして話題を呼んだ。 1月下旬に集英社から出た単行本は20万部のベストセラーになり、受賞作を全文掲載した月刊誌「文芸春秋」3月号も異例の重版が決まり78万部を発行した。 贈呈式には、同じく芥川賞の円城塔さん(39)と、直木賞の葉室麟(はむろ・りん)さん(61)も出席した。正賞は懐中時計で、副賞は100万円。大人げない態度だった芥川賞の田中氏 石原知事の酷評にカチン!