故田中角栄元首相や中曽根康弘元首相ら大物政治家が事務所を構えてきた「砂防会館」。老朽化のため建て替えられることになった=8月、東京・平河町(画像を一部加工しています、酒巻俊介撮影) かつて自民党の田中角栄、中曽根康弘両元首相ら大物議員が派閥や個人の事務所を置き、60年にわたり日本政治史を見届けてきた砂防会館(東京都千代田区平河町)の本館が来年3月以降、取り壊され建て替えられる。二階俊博総務会長や石破茂地方創生担当相たちも若い日々を過ごした。歴史の証人たちが語る「わが青春の砂防会館」とは―。 “鉄の結束”が原点 ~二階俊博・自民党総務会長<昭和58年12月の衆院選で、砂防会館本館に事務所があった自民党田中派の候補として初当選した。二階派は派閥として唯一、本館に事務所を置く> 私が初当選する半年前の58年8月の衆院京都2区補選に際し、野中広務元官房長官と本館でちょうど出くわした。野中さんと谷垣