社内にとっての非常識を非常識として片づけず、現場で何が起きているのかを調査してみるのだ。通常のデータとはかけ離れたものを見つけたら、じっくり観察してみる。たとえば製品開発なら、通常は絶対にこないお客様がいないか、通常とはまったく異なる使い方をしていないかを探す。 地域別の戦略を立てるなら、まったく売れない地域や反対によく売れている地域はないかを調査する。一般的に異常値は排除しがちだが、ここにブルーオーシャン市場拡張のヒントがある。 あるとき異常な売れ方をする製品が現れた。 ワークマン最初の「異常検知」は…… 最初は「防水防寒スーツ」だった。 2016年、建設作業者や交通誘導員などの屋外作業者向けにつくった防水防寒ウェアが突然売れ出した。売切になる店舗が続出しているので現場に見にいくと、購入していたのは一般のバイクユーザーだった。 これは、もともと屋外の過酷な環境で働くための作業服だ。防水性