14〜16日に起きた熊本地震は、熊本県内の医療提供体制にも打撃を与えた。厚生労働省によると、県内で腎不全患者の人工透析を行う医療機関は、15日に4施設、16日にさらに17施設(午後5時現在)が停電などで対応できなくなった。各施設はインターネットの専用掲示板を使い、患者の受け入れ態勢整備を急いでいる。【熊谷豪、下桐実雅子】 日本透析医会は、ホームページの「災害時情報ネットワーク」のコーナーに、地域別の最新情報を掲載している。それによると、熊本県内にある透析可能な94医療機関のうち、14施設の建物が半壊または一部損壊し、ほかに機器故障で受け入れができなくなった施設もある。そうした医療機関からの患者受け入れ要請は、県内で透析が必要な患者6300人のうち300人以上に達する。