北方領土で日本人労働者を発見――――。 日本人の入域が厳しく制限されている北方領土・択捉島の内岡(なよか)で7月4日、日本人が無許可で上陸しているのを「ビザなし交流団員」として同島を訪れていた日経ビジネスの記者が目撃した。 この60代男性は本誌の直撃取材に「何度も北方領土に上陸している。(入域するな)という外務省からの通達が来ているが無視している」と答えた。男性はロシアの水産会社に雇われ、北方領土水域で、はえ縄漁に関わっていると見られる。 外務省は日本人がパスポートを所持し、ロシアビザを取得して北方四島に入域することを禁じている。これはロシアの管轄権を認めることになるからだ。 だが、これまで「日本人が無許可で上陸している」との未確認情報は存在していた。しかし、現地には日本人は誰ひとりとして住んでおらず、上陸行為を確認することはできなかった。近年、現地で日本人に接触するのは、日経ビジネスが初