警察庁は9日、日本をめぐる治安情勢をまとめた平成21年版「治安の回顧と展望」をまとめた。北朝鮮が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)を通じ、日本の国会議員に対して接近工作を展開している実態を明らかにする一方、軍の近代化を図る中国は、科学技術をターゲットにした諜(ちよう)報(ほう)活動を各国で展開、日本においても、最先端の科学技術情報を積極的に入手しているとの見方を示した。 警察庁は北朝鮮をめぐる国際情勢について、ミサイル発射や核実験強行の結果、強化された各国の制裁により「経済難は継続している」と分析。北朝鮮が朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」などで日本政府の追加制裁を繰り返し「非難し」、対日姿勢を一層、硬化させているとした。 そのうえで、日本国内では、朝鮮総連が「金正日将軍誕生記念日(2月16日)」や「朝鮮民主主義人民共和国創建記念日(9月9日)」の記念行事に日本の国会議員や著名人などを招待した事