【ワシントン=佐々木類】トヨタ自動車の豊田章男社長が出席した24日の米下院監督・政府改革委員会の公聴会は、米CNNテレビが長時間にわたって生中継を行ったほか、3大ネットなどもトップ級で報じ、米社会での関心の高さをうかがわせた。 「なまりの強い英語で始まった証言だが、通訳を使って議員の質問をうまくかわしつつ、次の証言を考えるのに使っていた」 AP通信は、豊田社長の証言の様子をこう伝えた上で、公聴会を日米双方の「文化の衝突」だったと評した。責任回避を優先する米企業トップによくみられる高圧的な態度と違う豊田社長の低姿勢が誠実な印象を与え、11月の中間選挙を控え、有権者にアピールしようと追及の手ぐすねをひいていた議員に肩すかしをくらわせたというわけだ。 また同通信は東京発の記事で豊田社長が公聴会後の集会で涙を流したことを取り上げ、「日本では間違いを認めるのは美徳で、泣くことはその象徴」とする見方が