【ニューヨーク=小谷野太郎】タイの大洪水で、ハードディスクドライブ(HDD)の生産工場が操業中止に追い込まれ、年末に向け、HDDを搭載するパソコン生産などに深刻な影響が出る恐れが強まってきた。 HDDの世界シェア(占有率)が3割を超える最大手の米ウエスタン・デジタル(WD)は、バンコク近郊の2か所の工場が水につかるなどして生産が止まった。復旧には4~6か月かかるとみられている。 タイは中国に次ぐHDDの生産拠点で、WDのほか、米シーゲート・テクノロジーや東芝、日立製作所などが進出している。米調査会社によると、タイの10~12月期のHDD出荷台数は約1億8000万台の計画だったが、洪水の影響で1~2割減る見通しだ。 米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は18日の決算発表記者会見で、同社のパソコン「マック」への影響を認めたうえで、「産業全体でHDD不足になるのは確実だ」と述べ、事