「人災を天災のせいにするな」「業績を急いだ指導者が最大の事故責任者だ」。中国・温州市で起きた高速鉄道の列車追突事故を受け、中国のインターネット上では当局を批判する書き込みが相次いでいる。多発する重大事故の背景には、経済優先で安全確保が軽視され続けていることが背景にあり、国民の不満が一気に噴き出したようだ。 中国政府は北京-上海間を頂点とする高速鉄道網の整備を急ピッチで進め、世界第2の経済大国の象徴として技術力をアピール。しかし、今回の事故でネット上では「高速鉄道をボイコットしろ」「安全第一。これからは鈍行列車に乗る」との書き込みも出ている。 新華社電によると、鉄道省報道官は「落雷による設備故障」が事故原因と指摘。しかし、「設計自体に問題があったのではないか」との疑問が広がっている。(共同)