認知症患者の徘徊(はいかい)が社会問題となる中、靴にGPSを搭載した高齢者向けシューズが登場し、注目を集めている。対策グッズとしてはGPS付きの携帯電話やキーホルダーなどが主流だが、どこかに忘れたり放り出す可能性が高いのが難点だった。しかし靴の場合は忘れることが少なく追跡効果が高いという。(横山由紀子) 靴なら必ず履く 本人も気づかず GPSを搭載したシューズ「うららかGPSウォーク」。高齢者が履きやすいよう開発された靴の底に、重さ30グラムのGPSがはめ込まれている。中敷きで覆うため、患者が気づくことはない。患者の居場所は、家族がスマートフォンやパソコンで居場所を追跡することができるという。 介護の現場では、認知症患者が何も持たずに外出し、施設の職員が総出で捜索するという現状がある。そんな現場の声を拾い上げながら、リハビリ靴専門メーカー「トレイル」(神戸市中央区)が、システム会社「ネクス