母親がガンとの診断をうけて、もうすぐ5年半になる。 診断されたときには、ステージⅣで5年後生存率は20パーセントといわれていたが、幸運なことに、今でも調子がよいときは自分で車を運転して病院に通う程度に元気だ。 病院は、昔の社会保険病院(何年か前に制度改革で名前変わった)だから、まあ公立みたいなもんで、いわゆる「保険の範囲内」の治療を続けている。 最初の1年に2回ほど手術はしたが、あとは抗がん剤治療。 基本的には、抗がん剤を月に一度うって、それから週一で検診をうけて、また抗がん剤うって、が基本パターンで、 だいたい抗がん剤うったあと数日はかなりダルそうにしているが、それ以外の期間は、病人とは思えないほど元気だったりもする。 その時期に人とあうと、誰も彼も「お元気そうでよかった!」というもんで、 「アタシだって病気なのに・・・」というのが数年来の悩みで、その手の愚痴はもう、聞くだけ聞いて右から
【第23回】はこちらをご覧ください。 新しい塾に通うのを極度に怖がる息子 年度が替わるこの時期、僕のようにテレビ番組制作に携わっている人間は非常に忙しい。言うまでもなく、年度のスタートに合わせて、番組を新たに始めたり、作り替えたりするからである。 例年と同じく連日、早朝から深夜まで働き、何度か徹夜もしたが、数日前、この時期としては奇跡的に、丸一日休みを取ることができた。休みの前日の午後、妻に電話を入れて「急だけど明日、休めることになったよ」と告げると、彼女からは「ああ、ちょうどよかった。だったら明日の夕方、塾に行ってよ」と頼まれた。 「塾? 何のこと?」と問い返すと、3月末で通っていた学習塾をやめた息子が、新しい塾に行くかどうか迷っているのだという。評判が良い塾なので、妻は通わせたいと考えており、その話は僕も前にちらっと聞いていた。 しかし、人間関係を構築するのを苦手にしている息子は、いつ
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