温泉やパンダで有名な観光地・和歌山県白浜町に、国内外からIT企業などが次々と進出している。情報通信技術(ICT)を活用し、時間や場所の制約を受けず柔軟に働く「テレワーク」の拠点施設が、平成27年に総務省の補助事業で開設されたのがきっかけ。町と県が用意した2つの貸事務所計11室はすでに満室状態で、新たな施設整備も検討されている。パソコンを使ってリゾート地で仕事をする。仕事(ワーク)と休暇(バケーション)を組み合わせた「ワーケーション」が日本でも広まりつつある中、白浜はその先進地として注目されている。(前川康二) サーフショップのようなオフィス 東京(羽田)と直結する南紀白浜空港(白浜町)から車で約5分。西に紀伊水道、南に吉野熊野国立公園を望む小高い丘の上に、県が開設した貸事務所「白浜町第2ITビジネスオフィス」はある。 その一室に入居する東京の飲食チェーン「サブライム」の白浜事務所は、サーフ