河川氾濫時の浸水防止のため1階部分の窓面積が少なく高い位置にある八潮市役所新庁舎=11月29日、八潮市中央(昌林龍一撮影) 持続可能な開発目標(SDGs)が推進されるなか、自然エネルギーの活用で注目される埼玉県八潮市役所新庁舎が完成し、来年1月4日から利用が始まる。地上と地下の温度差を利用した装置や太陽光発電など活用することで、一次エネルギー消費量を従来比で53%削減。市役所の建つ地域は近隣の河川氾濫時に浸水が想定されるため、防水に対応した構造になっている。 新庁舎は地上4階建てで免震構造。延べ床面積は約1万5608平方メートルで、総工費は庁舎本体工事で約88億7千万円。 1階の裏手側に回ると太いパイプが並ぶ。地上と地下の温度差を利用する手法「クールチューブ」の設備だ。市アセットマネジメント推進課などによると、「地下の温度は一定しているので、外気を地下に送れば、暑いときは冷え、寒いときは温