日本における多い姓の代表格「鈴木」――このルーツになったといわれる史跡「鈴木屋敷」(和歌山県海南市)の再生・復元プロジェクトがクラウドファンディングサイト「Makuake」で始まりました。全国に約182万人いるといわれる鈴木姓のみなさん、立ち上がるときだ……! 「鈴木屋敷」復元イメージ 2018年7月時点の「鈴木屋敷」 鈴木姓の直系の先祖にあたる鈴木一族が、海南市藤白の地に移り住んだのは平安時代末期。平安時代から鎌倉時代にかけ熊野三山を参拝する「熊野詣」が盛んに行われていましたが、上皇や法王が熊野詣する際は藤白神社の「鈴木屋敷」で一族が迎え、熊野三山の案内役を務めていました。熊野詣はその後武士や庶民に広がり、屋敷は人々のおもてなしの場として大きな賑わいを見せます。一族は紀州藤白鈴木家として繁栄を築き、熊野信仰の普及活動とともに日本全国各地に移り住みました。 江戸期の地誌「紀伊国名所図会」に